出版社内容情報
戦後から現代の日本精神史の中で、なぜ新興宗教はかくも繁栄を謳歌したのか。30代の石原慎太郎氏が追究した、渾身のルポルタージュ。
目次
第1章 神々の誕生
第2章 見えぬものの実在
第3章 霊の世界
第4章 教祖
第5章 神秘的体験
第6章 信者
著者等紹介
石原慎太郎[イシハラシンタロウ]
1932(昭和7)年、神戸市生まれ。一橋大学在学中の1955(昭和30)年に「太陽の季節」で衝撃的なデビューを果たし、翌年、芥川賞を受賞。その後、『化石の森』(芸術選奨文部大臣賞受賞)、『生還』(平林たい子賞受賞)など数多くの作品を執筆する一方、1968(昭和43)年に参議院議員に当選。後、衆議院に移り、環境庁長官、運輸大臣などを歴任。1995(平成7)年、勤続25年を機に国会議員を辞職。1999(平成11)年~2012(平成24)年、東京都知事を4期務める。2012(平成24)年、国政に復帰し、日本維新の会、次世代の党で代表を務めた後、2014(平成26)年に政界を引退。2015(平成27)年、旭日大綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keiトモニ
36
待望の復刊!約20年前、中野の古書店で買ったサンケイ新聞社から発売の昭和42年版を今だに持っていて…。さて“目の前で大勢の信者達が平伏したまま泣き喚き喜び合って騒ぐ有様は何とも異様なものである”☚この状況、マルサの女2を彷彿と…。で“いい加減な道学者文士評論家の類が行う責任の無い回答の人生相談と違い、霊告だけに具体的な相談についてもよく当たる…人々はそれを頼り体験から信仰を得る”☜新聞人生相談の回答も無意味。入信した方が早く解決するのでは…。傍に有益な敬畏するスピリチュアルカウンセラーがいて私ゃ安心じゃ。2017/08/20
しばさん
0
あっという間に読んでしまった。 既存の寺が現代と同じ葬式仏教で、貧しく厳しい時代の庶民の救いとして筍のように宗教ができたのは自然だったのかもしれないなと思う。 立ち上げた人々は純粋に初めても、信者が増えるにつれ変化して現代の微妙な状況に至ったのは仕方ないのかな。 時代についていけてない とバッサリきりすてた表現が連載された当時に書いてあったのがおもしろいなと思う。 あの集団の群れの独特な雰囲気はずっと引き継がれてるのが興味深かった。2017/09/11
アネモネ
0
合理的にバッサバッサと叩き切るような感じかと思って手に取ったが、真逆だった。因縁、霊、教祖たる人の神秘的なエネルギーなど、人知で計り知れないものの存在を認めている。驚いた。若かりし石原さんの初出1964年の著書。2022/10/14