出版社内容情報
古代の鉄の路を辿り、「ヤマト王朝は鉄の力で誕生」、「前方後円墳は鉄の交易市場」と看破。日本の「形」を決めたのは鉄資源だ。
【著者紹介】
元国土交通省港湾技術研究所部長
内容説明
船をつくるための鉄斧や武器となる刀の材料になるなど、鉄は古来きわめて重要な資源であった。紀元前から倭人は鉄を朝鮮半島から輸入していたが、1~2世紀に、『後漢書』などが伝える「倭国大乱」が起こる。著者はこれを、高句麗の南下によって起こった「鉄の爆発」を伴う社会変革だと考える。それ以降、日本に遊牧民の文化である「光る塚」がつくられ、「鉄の集落」が全国で形成された。やがて前方後円墳が大量に築造されるが、あの不思議な形状は鉄の交易に関わる秀逸なアイデアの賜であった―。船と港の専門家が、鉄の交易に着目し日本の原像を探る。
目次
第1章 鉄を運ぶために生まれてきた海洋民族「倭人」
第2章 「倭国大乱」前夜の日本海沿岸「鉄の路」
第3章 高句麗の南下によって生まれた「倭国大乱」
第4章 「倭国大乱」の実像と発掘された「鉄の路」
第5章 「倭の五王」時代の鉄取引
第6章 高句麗と倭国・大和の戦い―負けるが勝ち
第7章 解けた前方後円墳の謎―古墳は鉄の公設市場
第8章 「現場の常識」で歴史を見直そう
著者等紹介
長野正孝[ナガノマサタカ]
1945年生まれ。1968年名古屋大学工学部卒業。工学博士。元国土交通省港湾技術研究所部長、元武蔵工業大学客員教授。現在、水辺観光・津波防災アドバイザー、NPO法人「水の旅人」主唱。公務員時代は広島港、鹿島港や「第二パナマ運河」などの計画・建造に従事。ライフワークは海洋史、土木史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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