出版社内容情報
聖徳太子が天皇になれなかったワケ、浅野内匠頭の刃傷事件の原因とは……。東大流歴史的思考力で歴史の流れと事件の真相を学び直す。
【著者紹介】
東京大学史料編纂所教授
内容説明
天皇の血筋とは?中国・朝鮮との関係は?武士はどこから生まれたのか?日本史の転換点はどこか?歴史の流れをつかむコツが身につく!東大教授による日本史再発見!
目次
第1章 原始・古代の講義―天皇家の血筋が歴史を動かした!(原始の始まり―古墳時代の日本列島;飛鳥・奈良時代―律令国家の完成;平安時代―摂関政治と院政)
第2章 中世の講義―なぜ武士の時代となったのか?(鎌倉時代―天皇から武士政権へ;南北朝・室町時代―戦国大名の登場)
第3章 近世の講義―織豊政権と徳川幕府が成立・崩壊した理由(安土桃山時代―織豊政権の栄枯盛衰;江戸時代―幕藩体制と幕末動乱)
第4章 近・現代の講義―戦争を止められなかった日本(近代―戦争の時代;現代―戦後の日本)
著者等紹介
山本博文[ヤマモトヒロフミ]
1957(昭和32)年、岡山県生まれ。東京大学文学部を卒業後、同大学院を経て、1982年に東京大学史科編纂所助手。現在、教授。文学博士。『江戸お留守居役の日記』(読売新聞社)で、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。長年、中学・高校教科書の執筆にあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
48
私が昔学んでいた日本史とは異なった記述があちこちに見られ、歴史の知識もアップデートしていかなければならないのだなと思った。2015/08/12
はる坊
18
歴史って紐解けばただの人間ドラマなんだなーって再認識。天皇家の争いとかその法律を制定する本当の意義など興味深いものばかり。歴史を勉強する時にその時代背景もしっかり把握することによって、何倍もの深みのある知見が得られ、面白さも増す。もっと日本史が知りたいって思わせてくれる良書。2015/11/07
謙信公
17
「東大流」とは、あくまで史料の正しい解釈を追究すること。「歴史の大きな流れをつかむ」技法に、最新の研究成果を取り入れてQ&Aで解説。邪馬台国はどこ?鎌倉幕府の成立はいつ?などの基礎的な質問から、継体天皇の時に王朝交代は?桶狭間は奇襲ではなかった?など教科書から少し離れたような質問まで丁寧に解説。太字での強調部分前後の新説も交えた考察が面白い。特に司馬史観の徹底批判は圧巻。自分が歴史のどの段階に生きているのかを客観的に見ることが歴史を学ぶことの効用だとする。二千年続く日本の歴史は激動をくぐり抜けて今がある。2024/02/27
ゆうゆう
6
読んでいて、江戸時代より前の時代が極端に弱いと思った。江戸時代が強い訳ではないが、時代もの小説&ドラマの影響かもしれないが、馴染みはある。そろそろ「応仁の乱」に、チャレンジかな。2017/09/10
ソーシャ
5
角川マンガ日本史の監修者が56のトピックを通して、現在の日本史研究の知見を語っていく本。トピックが前近代に寄っているものの、教科書の記述の裏側にある背景が、文献を参照しつつ解説されています。ただ、高校日本史について、ある程度の予備知識がないとついていくのはきつそうです。2015/11/12