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PHP新書
美―「見えないものをみる」ということ

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569816708
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0295

出版社内容情報

「ものごとはすべてリッチでなければならない」。リッチとは心の豊かさを表す。それをどれだけ体験できるかで美意識は変化していく……。

【著者紹介】
株式会社資生堂名誉会長

内容説明

「ものごとはすべてリッチでなければならない」―資生堂初代社長・福原信三の言葉は、いまも受け継がれ、多くのアーティストを生み出す資生堂文化の礎となっている。本書では、文化や歴史に学びながら、音楽、美術、映画や舞台、生物や自然のなかに潜む、リッチなものを取り上げる。本来、日本人が持っていた見えないものをみる感性、美意識を取り戻すに、どうしたらいいのかを読み解く一冊。

目次

第1章 文明は文化を駆逐する
第2章 日本の美意識とは何か
第3章 創造力は自然から誕生する
第4章 本物を知る
第5章 教養とは何か
第6章 見えないものをみる

著者等紹介

福原義春[フクハラヨシハル]
1931年東京生まれ。1953年慶應義塾大学経済学部を卒業と同時に株式会社資生堂に入社。1987年同社代表取締役社長、1997年代表取締役会長を歴任後、2001年より名誉会長。資生堂のグローバル展開を導くと同時に、文化芸術の振興にも積極的に取り組み、財界きっての読書家としても知られる。現在も東京都写真美術館館長、(公社)企業メセナ協議会会長、(公財)文字・活字文化推進機構会長、(公財)かながわ国際交流財団理事長、東京芸術文化評議会会長など多くの公職に従事しつつ、幅広い分野で執筆活動も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamaneko*

49
資生堂会長による“美”についての随筆。とらえどころのないテーマだが、価値と価格の関係が混同されている、という指摘はその通りだと思う。音楽を”聴く”のではなく、聴こえていないはずの高周波まで含めて”感じる”、美術館や博物館で本物の迫力を”感じる”。自然に触れることで創造性を高める。そうしていくことで、自らの感受性を頼りに”美しいもの”を判断できるようになる。2014/06/19

壱萬弐仟縁

24
価値と価格の関係を混同した現代人(4頁)に対するオルタナティヴの提示の書。目には見えない、見えにくい付加価値を求めなくなっている人もいる(6頁~)。日本人は古くなったものは捨て、新しいものに飛びついていく傾向がある(34頁)。私も飽きっぽいかもね。効率化、均一化の中で、創造力は衰えている(36頁)。資生堂書体とは、宋朝体を基調に画家古村雪岱(せつたい)、グラフィック・デザイナー山名文夫(あやお)が完成(38頁~)。満ち足りたがための不足感に陥っている日本人(53頁)。 2014/12/30

りょうみや

20
著者の考えにガンとした芯を感じる。美に触れることとどう生きるかと教養とがうまくつながってくる。感受性を高める、本物を見る目を養うことが、本当の心の豊かさ、「リッチ」な生き方に繋がる。そのためには本物に触れること、必ずしも芸術作品のみならず、身近な自然も大事、五感全てで物事を感じる。デジタル機器などの文明の利器に頼りすぎると感受性は衰えていってしまう。教養とはリベラルアーツでそれは広く深い生き方、他人や自然と触れることで出てくる思想など全体のことで、それらは語学以上に大事。2018/12/29

Kikuyo

17
「日本人は、見えないものを心で感じる美意識や感性を本来もっている」 「美」そのものというよりも、日本文化に対する考察といった本。 「五感のすべてで対象を感じるのが日本人なのである」 見えないものに対しての意識、 本物に触れる、自然に触れることの大切さなど、 「美」とはやはり、表面的で薄っぺらなものではないのだということ、 奥行があり、深みがあるものなのだろうと思った。2016/03/25

M

12
何度も本著を読み返しては、「人間」とはどういう存在か、文化資本の大切さ、そして自然から学ぶという姿勢を心がけたいと考えさせられる。文明社会に生きる私達にとって、自然から離れてしまう生活はある程度仕方がないけれども、自然に触れることは言葉には出来ない大切なものが得られていることは実感出来る。心、いや細胞レベルで感じるものがあるとでも言おうか。いずれにせよ、忙しい時にこそ忘れない教訓として持っておき、手元に置いておきつつ、何度でも読み返したいと思える本である2019/04/24

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