内容説明
シーズン奪三振401の世界記録をはじめ奔放な言動とともに、記録と記憶に残る不世出の左腕として野球ファンを魅了する江夏豊。輝ける昭和40年代、50年代、その桁外れの活躍を描くド根性野球小説。
著者等紹介
川上健一[カワカミケンイチ]
1949年、青森県生まれ。青森県立十和田工業高校卒。1977年、『跳べ、ジョー!B・Bの魂が見てるぞ』で第28回小説現代新人賞を受賞し、作家デビュー。2001年、『翼はいつまでも』で「本の雑誌」2001年度ベスト1に選ばれ、翌2002年、第17回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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るっぴ
26
本のタイトルに気になって手に取りました。サウスポー江夏豊のプロ入りからの話。変化球が無くても、まっすぐだけで、やっていけたルーキーの時。肩、肘を壊し掛け引きでやっていた時代。どの時代も、打者から逃げず、真っ向勝負。その心が素晴らしい。日本シリーズでの最終戦、ノーアウト満塁を抑えきる精神力は素晴らしい。ベンチへの不信感は、痛いほど分かる。私が小6のとき、江夏の野球教室で、野球を教わったのは、一生の思い出。2015/04/02
sta_kishimoto
3
図書館でタイトル借り!!大好きな野球ものだ~ってなものです♪予想と違いノンフィクション。スーパースター江夏豊さんの物語でした。世代的に現役時代の江夏さんは全く知りませんが。見たかった。一プロ野球ファンとして江夏豊のピッチングを見てみたかったという気持ちですね。地元も近いんだ、尼崎にいらっしゃったみたいなのに・・・プロ選手としてのプライド、プロは成果で示すもの。口で見せるものではない。江夏豊の考え方、そのアウトローな生き方。男として非常に共感できるものでした!ユーチューブで映像あるかなぁ・・・ 2012/03/02
ZACC2
0
フィクションですって書いてあるけどノンフィクション的な本。広島の優勝とか日本一とかの試合状況が、読んでるこちらが震えるような緊張感、臨場感を味わえる描写でした。いやー熱かった。2013/09/13
sataz
0
不世出のサウスポー、江夏のインタビューをもとに構成された小説。奇矯なふるまいが多いという巻頭言の通りか、投げて、自己主張し、そして夜遊びする様子をきっちり書き込んでいる。阪神のお家騒動に巻き込まれるべくして、巻き込まれてもいる。巨人みたいな節制を求められる球団に入っていれば、さらなる大記録を立てていたかもしれないとは思うが、はたから見る限り、この破天荒な江夏の方が面白い。82年刊行本の再刊なので、最晩年(大リーグへ挑戦したなど)は書いていないけれど、あの日本シリーズ満塁の場面で締められていて、十分読み応え2012/07/27
たっちゃん
0
伝説のオールスターも、赤ヘルの奇跡も、しっかりと映像が甦りました。クレバーな投球術で大リーグまで挑戦した江夏。あと数年早ければ・・・。「わし」と言う一人称が最も似合う好漢ですね。2011/10/08