内容説明
圧政と凶作に苦しむ一の村。救いを求める村人たちに下りたお告げ―闇に咲く赤い花が村を救う―。ひとりの若者が花を探しに旅立つ…。
著者等紹介
秦建日子[ハタタケヒコ]
1968年生まれ。90年、早稲田大学卒業。小説家・脚本家・演出家。2004年、『推理小説』(河出書房新社)で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sk4
37
最後に「おわり」と書いてあって、あ、舞台っぽいw と思ってしまった。 生きるか死ぬか、正太郎、お綾、らん、イタチ、全てが切ない。 人って怖い。「みんなのために」なんて言葉の後に続くのは、大抵の場合「目をつぶってくれ」「頼まれてくれ」「死んでくれ」みんなの汚物を一人に飲ませる呪いのスペル。 今回もオBBAの予言通りに正太郎は遂行したのに結果は人が死んだだけで何も変わらなかった。 このロジックを持ち出した時点で、その組織には死亡フラグが立つという黄金律w2013/04/09
リッツ
25
映画『七人の侍』もこんな感じだったのでは?弱者のしたたかさ、生き延びるための術。それにしても酷いというか愚かしい。そして絡むのは初めての優しさからの恋。らんが哀しすぎる。2022/08/27
まつじん
21
二時間ドラマ・・・じゃないや時代劇風の切なく悲しい物語なんですが、なぜ???と思ってしまう気持ちのほうが強いのです。2011/05/23
うさっち
17
年貢と飢饉に苦しむ村人達と、毒に侵された「赤谷」で育った少女らんの物語。民のことを考えず年貢を増やす大殿、自分たちのことしか考えない村人達が酷すぎて救いがない…。赤い毒水にまみれた人でなしと呼ばれる「赤谷」の人々の方が嘘をつかないだけましだったと思う。薄い本なのですぐ読んでしまった。2014/10/01
Nak34
13
あっという間に、読了。切ないね。大人の皆さん、約束は、守りましょうよ。まず、復興ですよね。共に、乗り越えましょうよ。2011/06/04