内容説明
ハダカ一貫から日本一の金融王へ。銀行業の元祖・安田善次郎の前半生を描いた力作長編小説。
著者等紹介
江上剛[エガミゴウ]
兵庫県出身。1977年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。本部企画・総括部・人事部・広報部などを経て、高田馬場・築地各支店長を歴任。2002年に『非情銀行』で小説家デビュー。銀行業界を内側から描いた長編小説で脚光を浴びる。2003年3月に退行後、作家として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨムヒト
14
現みずほ銀行の礎を築き挙げられた安田善次郎の物語。非常に真面目で着実。信用を大切に着実に貯金し誠実に誰よりも働いた。奇策を良しとせず、王道を歩んだ。事あるごとに自身の夢を語り続けた。そして良き仲間に出会い、信用と友情を第一とした。また、隠徳を積み続けた。運が味方したのは生まれた時代か?江戸から明治への激変を見事にチャンスとして物にした。王道こそが大切と思い知らされた。ビジネスの基本は本書に全て詰まっているのでなかろうか?良書。 物語としては、関所抜けを助けた恩人、猟師の恩人と再開出来たら面白かったな。2023/07/21
コダマ@ようやっとる!
13
安田財閥の祖、安田善次郎を題材にした小説。時は幕末、富山藩で生まれる。太閤秀吉に憧れ、自分は「千両の分限者」を目指し江戸に渡り、おもちゃ屋、乾物屋の後に両替商、安田商店をはじめる。失敗や政変もありつつも倹約と陰徳を掲げ一歩づつ着実に商売を繁盛させていく。
たに
5
★5 「千両の分限者になる」志を抱いて江戸へ…裸一貫から奉公や投機の失敗も経て両替商として成功、その後の銀行業の礎を築いた安田善次郎の半生を描いた一冊。 今現在、平成の世の中に暮らす中で当たり前にあるもの。その全てに始まりの物語と産みの苦労がある。江戸の複雑な貨幣事情から発展した両替商、激動の時代から変化を求められる中での銀行業への変更と必要性増大。時代が後押しした事もあるが、安田善次郎の半生が染みいってくる。現在の銀行にも、この設立当初の思いを忘れないでいてもらいたいものだ。2017/09/16
きよりん
2
先日江上剛さんの怪物商人で、大倉喜八郎さんについて読み、安田善次郎さんにも興味を持ち、こちらを読みました。大倉喜八郎さんとは全く違うタイプの人ですね~。でも二人とも誠実。渋沢栄一さんも興味ありますね~。2019/03/09
yu_jin
2
安田善次郎。 時代にのり人との繋がりが大切だよね。 まぁ。。綺麗事ばかりで成功したとはね。。。2018/02/27