玉音放送をプロデュースした男―下村宏

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  • サイズ B6判/ページ数 367p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569790312
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0020

出版社内容情報

玉音放送のプロデューサー下村宏の事績を紹介。

終戦の玉音放送の現場を指揮した下村宏の事績を紹介する。この放送の最高責任者が終戦をどのように画策したのかを解き明かす。

ラジオを使って天皇が直接呼びかけられるという方法で終戦の混乱をまとめた、情報のプロ!

▼その他にも「簡易保険の父」と呼ばれた逓信省での功績。定年退職制度の導入、情報システムの構築による朝日新聞社の改革。無念の返上となった、幻の東京オリンピック開催のための奔走など、成し遂げた仕事は多岐にわたる。

▼しかし、こうした実績の大きさとは反対に、下村宏の名前は、今日ほとんど知られていない。

▼それは昭和初期に活躍した人物の多くが、自らの功績を天皇のものとするために、自分の痕跡を歴史から消しさっていたからである。

▼本書は、歴史に埋もれた偉業に光を当て、昭和初期の真の姿を明らかにする1冊。

●まえがき 

▼【第1部】官僚としての雄飛 
●第1章 父・下村房次郎 
●第2章 青少年期~反戦の誓い 
●第3章 簡易保険の創設 
●第4章 明石元二郎と高砂族 
●第5章 大日本「連邦」帝国の夢 

▼【第2部】民間での活躍 
●第6章 朝日新聞入社 
●第7章 関東大震災と朝日新聞の改革 
●第8章 ラジオ放送の時代 
●第9章 二・二六事件と朝日新聞退社 
●第10章 歌人・下村海南 
●第11章 和歌山県人会の活動~松下幸之助の「発掘」 
●第12章 幻の東京オリンピック 

▼【第3部】政治活動の展開 
●第13章 翼賛選挙 
●第14章 終戦内閣 
●第15章 ポツダム宣言受諾 
●第16章 日本史上もっとも衝撃的な放送 
●第17章 公職追放 
●第18章 新政治経済運動 
●終章 改めて問う「昭和の偉人」とは 
●資料編 
●あとがき

内容説明

ラジオ講演の三大名人として名声を博し、世論を大きく動かした情報のプロ!波乱万丈の生涯を描き、歴史に埋もれた功績に光を当てる。

目次

第1部 官僚としての雄飛(父・下村房次郎;青少年期―反戦の誓い;簡易保険の創設;明石元二郎と高砂族;大日本「連邦」帝国の夢)
第2部 民間での活躍(朝日新聞入社;関東大震災と朝日新聞の改革;ラジオ放送の時代;二・二六事件と朝日新聞退社;歌人・下村海南;和歌山県人会の活動~松下幸之助の「発掘」;幻の東京オリンピック)
第3部 政治活動の展開(翼賛選挙;終戦内閣;ポツダム宣言受諾;日本史上もっとも衝撃的な放送;公職追放;新政治経済運動;改めて問う「昭和の偉人」とは)
資料編

著者等紹介

坂本慎一[サカモトシンイチ]
1971年、福岡県生まれ。獨協大学外国語学部ドイツ語学科卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了、大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程修了。博士(経済学)。慶應義塾大学図書館非常勤研究調査員をへて、現在、PHP総合研究所主任研究員。専門は日本経済思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りずみぃ

28
玉音放送を一つのラジオ番組として捉えた視点が新鮮。2020/08/18

のっち

0
歴史の波に翻弄されて、現代ではほぼ無名となった偉人。昭和の知識人は奥深い! たくさんの短歌も収録されたなかで一番のお気に入りは、病床で詠んだであろう「天われに 病をさづく 世のさまをしづかにながめ 更にたつべく」。2010/08/29

山田

0
和歌山中学、第一高等学校から東京帝国大学を卒業し、1898年(明治31年)に逓信省へ入省。郵便貯金の実務を学びにベルギーへ留学し帰国後に為替貯金局長(1913年・大正2年)。1915年(大正4年)に台湾総督府の明石元二郎に招かれて民政長官となり、総務長官(1919年・大正8年)となる。台湾総督府時代には、八田與一を支援し嘉南大圳の建設に貢献した。李鴻章との出会いから敗戦国の惨めさを知り、徹底的な反戦論者となり、自由主義者と言われながら権力とは微妙な距離を保ちながら、当時日本一と思われる人脈があった。2021/10/09

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