出版社内容情報
国を強くした「国民の家」の理念と実践を解説。
個性が尊重され自立心の高い社会を築いた「国民の家」は、なぜ創られ、どのように実践されているのか。日本に欠けているものは何か。
スウェーデンは社会保障が進み男女平等が徹底された福祉国家であると讃美するのも、税金が高く社会主義的な国であると批判するのも、一面しか捉えていない。
▼「伝統的な家族」は崩壊してしまっており、母子家庭・父子家庭や片親の違う兄弟も普通のことだ。ボルボやサーブが破綻しても政府は救済しないなど、米国以上に市場原理主義的な国でもある。
▼その特異な社会・経済を理解するためには、国家を支える理念と、それが生まれた背景を知る必要がある。
▼戦後の高度成長期に必要とされた「国民の家」の理念は、H&Mやイケアの企業戦略、年金制度改革などに、どう実践されているのか。
▼スウェーデンは福祉を経済成長にもつなげている。しかし、それを表面的に真似ても、うまくはいかない。この国から学ぶべきは、個々の政策ではなく、政治・制度に対する国民の信頼という無形の社会資本を形成し、担保するしくみだ。日本がとるべき道を示唆する。
●はしがき
●第1章 今日のスウェーデン
●第2章 高度成長期の苦悩とスウェーデン・モデルの誕生
●第3章 スウェーデンの企業 ――H&Mとイケアに見るスウェーデンの企業戦略
●第4章 新しい福祉政策と年金改革 ――持続可能な制度の構築に向けて
●第5章 成長戦略としての福祉
●終章 スウェーデンから何を学ぶか
●参考文献
内容説明
スウェーデンは社会保障が進み男女平等が徹底された福祉国家であると讃美するのも、税金が高く社会主義的な国であると批判するのも、一面しか捉えていない。「伝統的な家族」は崩壊してしまっているし、米国以上に市場をうまく使っている国でもある。その特異な社会・経済を理解するためには、国家を支える理念と、それが生まれた背景を知る必要がある。戦後の高度成長期に必要とされた「国民の家」の理念は、H&Mやイケアの企業戦略、年金制度改革などに、どう実践されているのか。
目次
第1章 今日のスウェーデン
第2章 高度成長期の苦悩とスウェーデン・モデルの誕生
第3章 スウェーデンの企業―H&Mとイケアに見るスウェーデンの企業戦略
第4章 新しい福祉政策と年金改革―持続可能な制度の構築に向けて
第5章 成長戦略としての福祉
終章 スウェーデンから何を学ぶか
著者等紹介
北岡孝義[キタオカタカヨシ]
1977年、神戸大学大学院博士後期課程中退。経済学博士。広島大学経済学部教授を経て、2000年より明治大学商学部教授。専攻は金融・ファイナンスの実証分析。2003年にスウェーデン中央銀行(Riksbank)のインフレ・ターゲティング政策の研究のためスウェーデンを訪れて以来、たびたび同国を訪問した。2005年には、スウェーデンの1930年代の物価安定政策の研究のため、訪問研究員としてEIJS(Stockholm School of Economics所属研究所)に滞在した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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