出版社内容情報
自己主張が苦手な三人姉妹の末っ子・岬が、自由奔放にみえる次女・あてねちゃんや幼馴染の要との関わりを通して、成長していく物語。
内容説明
「言いたいことがあったら、はっきり言えよっ!」三人姉妹の末っ子で6年生の岬。いつも物事を一歩さがって見ていたけれど、幼なじみの要の言葉がつきささる。“魔女ラグのもと”を髪につけて、ずっと心にひっかかっていたことを言いに行こう。
著者等紹介
蓼内明子[タテナイアキコ]
青森県生まれ。児童文学同人誌「ももたろう」同人。第1回フレーベル館ものがたり新人賞大賞を受賞し、2018年『右手にミミズク』(フレーベル館)でデビュー。ほかの作品に『きつねの時間』(フレーベル館、日本児童文芸家協会主催第18回創作コンクールつばさ賞“読み物部門”にて優秀賞受賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
39
蓼内さんの最後の1冊が読み終わってしまい寂しい。どれも小6の主人公で、皆いい子でした。こちらの岬ちゃんは3姉妹の末っ子。しっかり者の長女と僻みっぽい次女。そんな次女の顔色をうかがってしまう自分の「ひとりごと」を黙って聞いてくれる契約をした幼なじみの男子同級生要。次女が東京へプチ家出した時には父親が癌で入院とドキドキしましたが、家出も手術もおおごとにならずに済んでホッとしました。蓼内さんの物語は、読んでいる私が家族の一員になったような親密感でいっぱいです。2020/07/17
マカロニ マカロン
13
個人の感想です:B。青森市で食品スーパーを営む棚山家の3姉妹は2000年生まれの光希(大2)、2004年生まれの富美(とみ・高1)、主人公の2008年生まれの岬(小6)。シドニー、アテネ、北京とオリンピック年生まれで、本作は「2020東京」のお話(コロナ禍で実際には翌年に延期されてしまったが、本書は2020年3月3日発行のため「実際とは異なる」。3姉妹の真ん中が割を食うという話が根底にあるのだが、3人ともしっかり成長している。青森では2020五輪よりねぶたの方が盛り上がるというのだが、結果は・・・2023/05/30
けいねこ
5
タイトルと表紙、魔女ラグはこの肩の上のちび魔女の名前? それとも、このちび魔女があこがれている魔女の名前? あらすじを知らなかったら、そんな予測で表紙をめくるんじゃないだろうか。語り手は表紙の女の子、三姉妹の末っ子で六年生の岬。岬が語り手なので、すぐ上の姉のあてねちゃんの物語のように見えるのだけれど、読み通してみると、岬の成長物語であることがはっきりわかる。なにかを知ることで、岬の視界がぱあっと開けていく様子には、読んでいてうれしくなった。2020/04/07
ししょこ
4
夏にぴったり。12歳の女の子が、夏休みにおもに家族をとおして成長します。3姉妹みんなが人間らしくて魅力がある。幼なじみの男の子との思春期前のまだ微妙な関係もきになる。末っ子の女の子の、独特な間の抜けかた?受け流しかた?がとても愛おしい。2020/05/07
えびー
3
主人公の岬は6年生。 三人姉妹の末っ子で、それぞれ4年ごとのオリンピックの年に 生まれている。 そして2020年(実際には2021 年だが)の東京オリンピックの夏、高校生の姉の富美(とみ)に少しずつ変化が。 思っていることを上手く言えない岬が、家族との関わりの中で成長していく。 岬の気持ちが丁寧に描かれている。 幼馴染みの要(かなめ)の関係も面白い。 2022/09/11
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