出版社内容情報
おむすび先生こと佐藤初女さんは、おむすびを皮切りに「食はいのち」というメッセージを伝え続けた。その生涯を写真も交えてやさしく紹介する。
あんずゆき[アンズユキ]
著・文・その他
内容説明
おむすびは、みんなを笑顔にする!治らないといわれた病気を、食事によって克服した佐藤初女さんは、なやみの相談にきた人に、心をこめておむすびをむすび、いっしょに食べ、話に耳をかたむけた。帰るころにはみんな元気になり―。食べることはいのちをいただくこと。小学校中学年以上。
目次
1 京都の小学校で
2 鐘の音
3 わたしには心がある!
4 イスキアへの道
5 森のイスキアで
6 いのちの移しかえ
7 悲しみを乗り越えて
8 小さな森
9 あなたには、できることがあります
10 おむすびの心、世界へ
11 それぞれの別れ
著者等紹介
あんずゆき[アンズユキ]
広島県生まれ。作品に、『やんちゃ子グマがやってきた!』(第56回青少年読書感想文全国コンクール中学年課題図書)「おたすけ屋助太のぼうけん」シリーズ(共にフレーベル館)ほか。日本児童文学者協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ろくべえ
17
〈公図〉★3 小中〜 まさに「人々のため、神さまのため」に人生を捧げ、数多くの名言を残された初女さんの、マザー・テレサのような人生を知るには、どうしてももの足りなさを感じてしまったが、小学生にも“佐藤初女さんという人”を知ってもらえるこの本の意義は大きい。「地球交響曲第二番」で初女さんの生き方に衝撃を受け、いつか森のイスキアに行きたいと憧れつつ時は流れ、亡くなられる2年前に地元の講演会でご本人にお会いできたこと、その小さなお体から感じたオーラが忘れられない。2018/11/19
りるふぃー
15
亡くなられた時の様子がとても気になっていたので、伝記として最初から最後までをまとめて読むことができて本当に良かった。初女さんご自身はカトリック信者でしたが、人々に、神様という言葉を使うことはなかったとのこと。キリスト教徒でありながら、禅寺のようにおむすびを通して食べものの命の尊さを謳う。そこには宗教の垣根はなく、宗教の本質がある。ただひたすらに実践した人。晩年になればなるほど、神々しさが感じられる。初女さんの命もまた、いのちの移し替えをされ、関わった人や本を読んだ人それぞれに咀嚼され、生き続けている。2019/05/20
雨巫女。@新潮部
9
《私-図書館》以前、エッセイを読んだので、どんな方か知りたくて読む。料理研究家の方と思ってましたが、いやいやもっと奥深い。この本を、読んでから、初女さんの本を読むべきでした。2018/10/24
海
1
●鉄は鉄で磨かれる。人は人で磨かれる。人の中に出ないと成長しないから、どんどん出たらいいんだよ●苦しい時には留まらず動きなさい●どうしよう、どうしようと思う時は待つ。慌てないで物事をしっかり見ていると、ちゃんと道が開ける。あなたが居る場所であなたができることをする●出会いは未来を開く●最期の日に何を望むか、それはきっと特別なことではなく、その人がこれまで繰り返してきた日常の中にある気がする●前へ、先へ、行きなさい2022/05/29
matumoty
0
佐藤初女さんという方のことをこの本で初めて知りました。「食べることは、いのちの移しかえ」この言葉を、自分はもちろん、みんな噛み締めたほうがいいと強く強く思う。命をいただいて自分の命をつなぐことの意味をみんなが考えたら、テレビやYouTube動画の激辛料理や大食い企画は自然になくなっていくんじゃないかな。2021/06/01