出版社内容情報
太平洋戦争の戦時下、愛知県で中高時代をすごした著者が、豊川の大空襲、三河の大地震、中学生に課された作戦など戦争体験を語ります。
【著者紹介】
作家
内容説明
勤労学徒450名が犠牲になった豊川の大空襲・救助が来なかった三河の大地震・食糧不足で空腹・ダニやシラミとの闘い・鉄拳制裁に対抗ビンタ・B29の機銃掃射…ベストセラー『ぼくらの七日間戦争』の著者が若い人に向けて本当の戦争体験を語る。
目次
第1章 東京から三河へ
第2章 戦争の影
第3章 戦争という狂気
第4章 空からの恐怖
第5章 タコツボ特攻作戦
第6章 大空襲前夜
第7章 豊川海軍工廠の悲劇
第8章 敗戦、そして戦後へ
著者等紹介
宗田理[ソウダオサム]
1928(昭和3)年、東京・世田谷区生まれ、愛知県西尾市一色町出身。8歳で父が亡くなり、愛知県の三河(現在の西尾市)の祖父の家に引き取られた。日本大学藝術学部映画学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Aya Murakami
95
図書館本。 若干いじめETCの現代の子供たちの苦しみを軽視しているイメージはぬぐえませんが、空襲のよるけが人、死体の描写がエグすぎました(まぁこんな体験を中学の時にしたらすべてが甘ったるくみえてしまいます) いじめの被害者には温かい態度と命の大切さを説き、いじめの加害者には厳罰と苦痛を与えつつ加害者以外の命は大事だと説くという態度の使い分けが必要とされているのでは?と思います。人間すべてが平等に出来上がっているわけではないですからね。2021/10/27
yomineko@ヴィタリにゃん
68
読み友様からのご紹介。沢山の子ども達に読んで欲しい名作。大学生の学徒動員に目が行きがちだが、中学生も戦争に翻弄され、悲惨な目に遭っている。逃げ惑う国民を狙い撃ちする機銃掃射!豊橋はB29で全滅。。。広島・長崎に原爆が落とされていた時、豊橋は壊滅状態にあった事が知らされていない。著者は10代で死を覚悟したという。片目も見えない。戦争は余りにも惨い。当時はいじめ、いじめによる自殺は皆無だった。皆、生きるのに必死だったという。命を大切にして、戦争で犠牲になった人達の分まで生きなければならない。2021/09/01
馨
43
作者の大東亜戦争体験と、取材に基づく空襲の記録です。戦中、学生だった作者は戦況悪化に伴い工廠で勤労動員となり悲惨な空襲や餓えを体験されます。国民目線からの戦争の残酷さがすさまじい。空襲で丸焼けにされる故郷、そこらじゅうに転がっている酷い姿の遺体、機銃掃射で狙われる恐怖等、文章がうまいので情景がありありと想像できます。本当に戦争は悲惨。国をあげての戦争は最終的には無力な一般国民が必ず巻き込まれてしまう。二度とあってはならないと思います。2015/07/18
どぶねずみ
34
私は近代史がとても苦手。図書館のジュニアコーナーにあり、太平洋戦争について手軽に学べると思って手に取ったが、私の目的を果たす本ではなかった。ただ、広島や長崎に原爆が投下される前から、日本の各地で空襲があり、貧しい生活や、様々な理由で長生きを期待できない人生を強いられていたことを再度認識した。やっぱり苦手意識が払拭できない。2017/10/28
どあら
28
宗田さんが愛知県出身とは!三河地震も経験されていらっしゃるとは!とにかくひどい時代だったと、宗田さんと同郷の祖父母に聞きました(-_-;)2016/02/15