100年インタビュー<br> 共に生きるということ

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100年インタビュー
共に生きるということ

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  • サイズ B6判/ページ数 125p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569782140
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0030

出版社内容情報

国連難民高等弁務官として難民支援を指揮し、JICAで復興支援に尽力した著者が語る現場で学んだこと。国際社会での今後の日本の役割。

【著者紹介】
国際協力機構(JICA)特別顧問

内容説明

国連難民高等弁務官、国際協力機構理事長として人道支援・復興支援の現場で前例のない数々の難局を乗り越えてきた日々、貫いた信念とは?平和を築く「共存」の哲学、国際社会での日本の役割などを語る。

目次

第1章 国連難民高等弁務官という仕事につくまで(子ども時代;アメリカに二度の留学;博士論文は満州事変をテーマに ほか)
第2章 難民救済という仕事(イラク・クルド難民支援;歴史を変えた決断;政治解決が遅れた支援 ほか)
第3章 復興支援を通して思うこと(開発援助にスピードを;格差とどう向き合うのか;共存のために ほか)

著者等紹介

緒方貞子[オガタサダコ]
1927年、東京生まれ。聖心女子大学文学部卒業後、アメリカに留学し、ジョージタウン大学で国際関係論修士号を、カリフォルニア大学バークレー校で政治学博士号を取得。74年、国際基督教大学准教授、80年、上智大学教授に就任。76年、日本人女性として初の国連公使となり、特命全権公使、国連人権委員会日本政府代表を務める。91年より第8代国連難民高等弁務官として難民支援活動に取り組む。2000年12月、退任。01年より、人間の安全保障委員会共同議長、アフガニスタン支援日本政府特別代表、国連有識者ハイレベル委員会委員、人間の安全保障諮問委員会委員長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kawai Hideki

105
緒方さんの子供時代から始まって、学生時代の博士論文のテーマ「満州事変」、子育てしながら積み上げた国際政治の研究者としてのキャリア、国連難民高等弁務官として関わった数々の国際紛争、JICAでの復興支援活動などを振り返りつつ、これからの世界と日本についての課題と期待を示す。とてもコンパクトにまとまっている。紛争地域で人間の命を守るために必要なのは、軍事力ではなく、人間らしくある(be humane)ための共通の価値観。価値観の共有がないままコミュニケーションばかりが先行する現状への懸念が印象に残った。2015/08/21

たまきら

35
こんなに短く的確な言葉で、「紛争」「支援」「国際協力」を理解させてもらえたことはない気がします。いま、こういう時期だからこそ、余計に胸に深くしみたのかもしれません。スピードの重要性を、いまの日本の政治家たちに再度かみしめてほしい。そして、一市民ができることも考えてみたい。2020/04/07

けんとまん1007

33
UNHCR長官としての10年。前例に囚われず、根源的な問題・存在意義を問いながら、決断をし行動されてきたことが、とてもよくわかる。迷ったときには、基本点に戻るということ。凄まじい現実を見てこられたからこその視点なのだ。共に生きる・・これからはますます、お互いに依存する深さが深くなると言うこと、情報・コミュニケーションが走りすぎて、そのもとにある文化・背景を見ないままの判断が蔓延っているという危機感。深い経験に裏打ちされた言葉には、こころが揺さぶられる。2014/12/13

みねたか@

29
NHKによる緒方貞子さんインタビュー。子育てに専念した時期を経て研究者となり,そして国連の世界へ。初の非政治家出身の高等難民弁務官。なんと勇敢な人生。就任した91年以後クルド人難民,ボスニア紛争,ルワンダ内戦と数々の修羅場が続く。それぞれに多くの言葉を費やしてはいないが,「命を守る」ため臨機応変にことに当たった矜持を強く感じる。「暮らし方,願望,伝統が分からない中,情報だけが行きかうとガバナンスできない状況が生まれる」という危機感も,この方の言葉だけにずっしりと重い。2019/02/25

てんちゃん

29
元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんのインタビュー本。生い立ち、国連、JICAでの活躍、日本の外交や世界の在り方についての緒方さんの思いが語られている。とても賢明で行動力も挑戦心もある方。これだけの活躍をしながら結婚も子育ても経ておられるから驚き。ボスニアやルワンダでの難民問題の複雑さにも触れられている。辛い記憶があるから、再び行きたいとは思わないと語られる。本当にギリギリの悲惨な状況をさばいてきた方。とてもタフだ。『be humane-人間らしさに徹底せよ』緒方さんの口癖のようだが彼女の信念を表している。2017/10/04

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