日本人ビジネスマン「見せかけの勤勉」の正体―なぜ成果主義は失敗したか

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日本人ビジネスマン「見せかけの勤勉」の正体―なぜ成果主義は失敗したか

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569779881
  • NDC分類 336.3
  • Cコード C0034

出版社内容情報

古くから日本を支配してきた勤勉さの正体とは。

「仕事に対する熱意」は対象14カ国中最低にも関わらず、休みをとらない日本人。私たちに生じている「やる気のパラドックス」とは?

「こんなに残業しています。だから、認めてください」

▼――あなたの心の片隅にも、こんな考えがありませんか?



▼働く環境において特殊な状況にある日本。

▼有給休暇はあまりとらず、残業も多い。

▼しかし、「仕事に対して非常に高い熱意を感じている日本人はわずか九%」という調査結果がある。つまり、日本人の九割はやる気が無いのだ。

▼勤勉で知られる日本人のそうした実態が、国際競争力の低下を招いている。

▼本書では、そうした日本の労働環境を「やる気」という観点から鋭く分析していく。



▼たくさん働くけれども、やる気がない。

▼やる気のアピールは多いが、実体がない。



▼そんなやる気のパラドックスと呼べる現象の要因は、「五つの足かせ」と「二つの主義」だった――。

▼人事管理研究の第一人者が説く、新しい労働観と管理論とは?

●まえがき 
●第1章 「見せかけ」が通用しなくなった 
●第2章 何が意欲を失わせているか 
●第3章 二つの主義をめぐる皮肉な結果 
●第4章 「やる気のパラドックス」はなぜ起こる? 
●第5章 「やらされ感」から「所有感」へ 
●第6章 部下の管理は「腹八分」で 
●第7章 上手な「片手間」とは?-スイーパー・リーダーシップ 
●あとがき 
●参考文献

内容説明

9割の日本人は“やる気”がない!?管理職が陥りやすい「ワナ」を徹底検証。

目次

第1章 「見せかけ」が通用しなくなった
第2章 何が意欲を失わせているか
第3章 二つの主義をめぐる皮肉な結果
第4章 「やる気のパラドックス」はなぜ起こる?
第5章 「やらされ感」から「所有感」へ
第6章 部下の管理は「腹八分」で
第7章 上手な「片手間」とは?―スイーパー・リーダーシップ

著者等紹介

太田肇[オオタハジメ]
1954年、兵庫県但東町生まれ。神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。京都大学経済学博士。国家公務員、地方公務員を経験ののち、三重大学人文学部助教授、滋賀大学経済学部教授などを経て2004年より同志社大学政策学部教授。専門は組織論、人事管理論。とくに個人を生かす組織・社会について研究。08年より日本表彰研究所の所長も務める。著書に『プロフェッショナルと組織』(同文舘、1993年、組織学会賞)『仕事人と組織』(有斐閣、1999年、経営科学文献賞)『ベンチャー企業の「仕事」』(中公新書、2001年、中小企業研究奨励賞本賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ito

48
一時期流行った成果主義が、日本企業において失速した理由が知りたかった。本書前半の成果主義の導入がもたらした意欲喪失に関する分析は、アンケート調査の取り方が優れていたのだと思う。雑誌などで行われる多肢選択式であったら、見せかけの結果しか得られなかったはずだ。そのため分析結果が的を得たものとなり、日本企業における意欲喪失の原因とやる気のパラドックスが浮かび上がったのだと思う。後半のスイーパーリーダーシップも簡潔で難しくなさそうだ。管理の行き過ぎはよくない。育児でも使える。2013/03/02

mura_ユル活動

33
佐藤優氏であれば5分くらいで読んでしまう本なのだろう。2010年の発行。本のタイトルだけの内容ではなかった。高度成長期は環境に恵まれていた。今は環境が異なる。その見せ掛けの「やる気」が通用しない。理由⇒1.IT革命により業務が激変。定型業務がITにとって変わったこと。今までは定型業務を正確に行うことが求められていた。2.グローバル化により自分を殺すチームワークではなく、自分を生かすチームワークへの転換。理想のマネージャーに必要なもの、カーリングのスイーパーの役割に例える、「スイーパー・リーダシップ」を提唱2014/02/09

人間

6
うーん。まあちょっと当たり前だな、という内容。なぜ成果主義が失敗したかは大抵の人はわかってると思うんだが。未来工業みたいな判断のできる人が首脳陣にいてくれないとどうしようもないな。依然として世の中は、効率よく仕事を終わらせ涼しい顔をしている人に「暇」と認定し更なる仕事を振る。労働時間は結果論であり、仕事のやり方振り方が歪んでると思うんだけど。2018/06/28

issy

6
やる気主義・過剰管理に警鐘を鳴らしマネジメントの在り方を見直そう、という内容。「管理の効果はすぐに表れるが、弊害はゆっくり表れる」は納得。やる気・努力を鼓舞して人を管理しようとすると「やらされ感」が増す。そうでなく、やる気阻害要因を取り除くことが必要。権限・裁量を与えて所有感を持たせれば全てうまくいく!かのように書かれている点はやや楽観的過ぎる気もするが、話半分としても参考になる。部下管理に夢中になり過ぎないためのプレイングマネジャーのススメ、という提案も面白い。2011/11/29

takam

4
著者の指摘通り旧日本軍の文化のように「やる気」至上主義や精神主義といった表面的な態度が重要視されている。日本の就職活動の茶番もすべてはここに起因する。まだら模様の組織も同様に私が日本企業で嫌いな点であるが、日本企業は株主や市場からプレッシャーがないと、クローズドな村と化す。その安定感から派閥を作り、まだら模様の組織が成立する。ビジネスという合理性が求められる舞台に、飲みにケーションや合宿という非合理的慣習が入ってくる日本企業は共同体である。これからどのように知識を効率的に創造するかが問われる。2018/10/12

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