出版社内容情報
あなたの思考を揺さぶる、仏教の智慧。
自分で自分に作ってしまっている枠組みのせいで、苦しくなってはいないだろうか。そんな枠組みから私たちを解き放つ「維摩経」の教え。
毘耶離の町に住む、維摩という名の長者が、ある時病気になった。ブッダが弟子たちに見舞いに行くように言うのだが、これまで、ことあるごとに自分たちの「思い込み」を維摩に打ち砕かれてきたため、弟子たちは誰一人として行きたがらない。
▼最後にやっと文殊菩薩が見舞いを引き受け、維摩と対話を繰り広げる。
▼世俗社会の中を生きながら、それに執着しない在家仏教者こそ理想の在り方であること。二項対立構造を点検し、これを解体-再構築する「空」の実践を説き、日本仏教に多大な影響を与えた、初期大乗仏教経典の傑作『維摩経』。
▼知らず知らずのうちに、「こうあるべき」という思い込みに苦しめられてしまっている私たち。そんな私たちの思考の枠組みをも大きく揺るがす『維摩経』の教えを、読みやすい超訳と、解説でお届けする。
●はじめに
●仏教体系を説く釈尊 ~上巻「仏の国の章(第一章)」と「方便の章(第二章)」
●病気になった維摩居士 ~「弟子の章(第三章)」と「菩薩の章(第四章)」
●文殊菩薩登場。維摩のもとへ…… ~中巻「お見舞いに行く文殊菩薩の章(第五章)」「不思議の章(第六章)」
●生きとし生けるものへの視点と仏道 ~「衆生を観ずる章(第七章)」と「仏道の章(第八章)」
●維摩の一黙! これぞ『維摩経』! ~「不二の法門へと入る章(第九章)」
●ダイジェスト下巻「第十章から第十四章まで」
●私たちと『維摩経』
●
[まとめ]関わりを大切にしながら、執着しない ――「縁起の実践」と「空の実践」――
●おわりに
内容説明
さまざまな「思い込み」を片っ端から打ち砕く。ブッダの弟子も怖れをなした在家仏教者、維摩の大喝!
著者等紹介
釈徹宗[シャクテッシュウ]
1961年、大阪府生まれ。龍谷大学大学院、大阪府立大学大学院人間文化研究科比較文化専攻博士課程修了。学術博士。専門は宗教思想。兵庫大学生涯福祉学部教授。NPO法人リライフ代表。浄土真宗本願寺派・如来寺住職。論文「不干斎ハビアン論」で、第五回涙骨賞(中外日報社)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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