出版社内容情報
祖父母から戦争を知らない孫へ語り継ぐ風化させてはならない戦争の記憶。命懸けで日本と愛する人々を守った先人たちの誇り高い物語。
「文ちゃん、誰か好きな人とか、付き合っている人はいるのかな」
▼「ええ? そんなことは考えたこともなかったわ」
▼「それじゃあ、文ちゃん、川村のことをどう思う?」
▼「川村さん……? そりゃ、いい人だと思うけど……、でも、私にとってはみんな同じくらいいい人だわ……」
▼「もし、文ちゃんが嫌じゃなかったら、川村との交際を考えてもらえないかな」
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▼戦争の真っ只中、こうして文子さんと川村さんの交際は始まったが、海軍に所属していた川村さんはあちらこちらを飛び回っていてなかなか会えず、唯一のコミュニケーション手段は手紙だけだった。文通というかたちで交際を続け、ついに2人は結婚することに。しかし、その結婚式は……。
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▼戦争という非情な境遇の中でも、人々は互いを思いやり、恋をし、遊び、希望を持って一所懸命に生きた。悲惨なことばかりではない、「暗黒の時代」と呼ばれる先の大戦を強く明るく生き抜いた人々の、もうひとつの戦争体験記。
●まえがき
●第一章 日赤看護婦たちの戦争
●第二章 病院船「氷川丸」の戦後
●第三章 沖縄を守ろうとした人々
●第四章 今なお戦友とともに
●第五章 終わらないラブレター
●第六章 少年たちの戦争体験
●第七章 ある飛行機乗りの航跡
●あとがき
●参考文献・取材協力
内容説明
あの時代は本当に「暗い時代」だったのか。後世に伝え残したい「日本人として生きた」先人たちの物語。
目次
第1章 日赤看護婦たちの戦争
第2章 病院船「氷川丸」の戦後
第3章 沖縄を守ろうとした人々
第4章 今なお戦友とともに
第5章 終わらないラブレター
第6章 少年たちの戦争体験
第7章 ある飛行機乗りの航跡
著者等紹介
桜林美佐[サクラバヤシミサ]
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を制作した後、ジャーナリストに。国防問題などを中心に取材・執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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