出版社内容情報
「夜と霧」のフランクルの人生論を平明に説く。
『夜と霧』で著名なV・E・フランクル。むなしさと絶望の蔓延する現代の日本人に「生きる意味」を気づかせてくれる、その人生論を詳説。
本書は、フランクルの人生論について、彼自身の言葉も紹介しながら、解説したものである。フランクルといえば、世界的なロングセラー『夜と霧』で有名だが、この書で彼は、「この世の生き地獄」ともいうべき状況の中で、「それでも人生にイエスと言う」ことができるとすれば、それは何によってであるかを示した。
▼もちろん、現代日本は強制収容所ではない。しかし、この書が長く読み継がれ、フランクルの思想が語られ続ける理由の一つは、強制収容所とどこかよく似た、生きる意味の「空虚感」や人生への「絶望感」が、我々自身も意識できないほど、静かに広がりつつあるからではないだろうか。それは、いかにして克服できるものなのだろうか――。
▼フランクルの訳書を数多く手がけ、年来、東洋思想とも関係づけながら、彼の思想を探究してきた著者が綴った、フランクルに学ぶ「生きがい論」。
●まえがき
●第1章 「いのち」と現代
●第2章 フランクルの生涯と基本思想
●第3章 人生観のパラダイム転換
●第4章 人生の価値
●第5章 それでも人生はイエスと言う
●あとがき
●引用文献一覧
内容説明
私たちがどれほど人生に絶望しようとも、人生は決して私たちに絶望しない。『夜と霧』で有名なV.E.フランクルの人生論の核心を説き明かす。
目次
第1章 「いのち」と現代(今、いのちがあなたを生きている;いのち疎外)
第2章 フランクルの生涯と基本思想(フランクルの人柄;二十世紀思想との対決)
第3章 人生観のパラダイム転換(二つの人生観;実存的空虚感;「成功‐失敗」の人生観;「充足‐絶望」の人生観;人生の意味についての問いの観点の展回;人間を支えるもの)
第4章 人生の価値(創造価値;体験価値;態度価値)
第5章 それでも人生はイエスと言う(存在価値;存在が透き通って見える;それでも人生はイエスと言う)
著者等紹介
山田邦男[ヤマダクニオ]
1941年生まれ。京都大学教育学部博士課程中退。大阪府立大学総合科学部教授を経て、同大学名誉教授、羽衣国際大学特認教授。人間形成論、哲学的人間学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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