出版社内容情報
男女の仲を取り持つ“とりもち屋”の世話になろうとした栄太郎だが、万造に嗅ぎつけられ……。笑いと感動の時代小説シリーズ最新巻!
内容説明
江戸は本所亀沢町にある貧乏長屋には、万造、松吉の「万松」コンビを筆頭に、左官の八五郎・お里夫婦や後家のお染、浪人の島田鉄斎ら個性豊かな面々が住んでいて…。万造のけんか友達である栄太郎の“婚活”を描く「とりもち」や、江戸の“スキャンダル”を面白おかしく書き立てる読売をめぐる騒動「よみうり」、そして初めて明かされる松吉の過去に迫った「ゆうぐれ」など、笑いと感動の傑作四篇を収録。文庫書き下ろし。
著者等紹介
畠山健二[ハタケヤマケンジ]
1957年、東京都目黒区生まれ。墨田区本所育ち。演芸の台本執筆や演出、週刊誌のコラム連載、ものかき塾での講師まで精力的に活動する。2012年、『スプラッシュマンション』(PHP研究所)で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しんたろー
194
『とりもち』万造の幼馴染・栄太郎が所帯を持とうとするが...『よみうり』春助の書いた読売で人死が起こり万松たちが一役買って出るが...『おいらく』徳兵衛と与兵衛が宗右衛門の誘いで岡場所で男を取り戻そうと...『ゆうぐれ』松吉が郷里に帰って百姓をして欲しいと実父に頼まれて...13巻は人の繋がりが素敵に思える噺が4つで、引きこもりを余儀なくされ、ギスギスした昨今において「人情って大切だよなぁ」とシミジミ思わされる、本シリーズらしい良作揃い!特に、お栄の気っ風の良さと健気な乙女心が光って、松吉が羨ましい💛 2020/04/23
やま
158
本所おけら長屋13作目 2019.08発行。字の大きさは…中。 とりもち、よみうり、おいらく、ゆうぐれの短編4話。 本所亀沢町のおけら長屋の住人が、おりなす泣けて笑えてしんみりする人情物語です。 音読で読んでいると、黙読で読んでいるより、感情の起伏が激しく、何倍も笑いが出たり、涙腺が緩んだり、しんみりとしたりと変化が激しく、飽きさせません。この本は、音読に向いています。テンポも良く、次巻が楽しみです。 12月17日~20日まで文庫本を音読で読みました。 2020/12/20
初美マリン
141
今までと少し変わったようですね、どたばたから充分面白いのですが、人情ドラマへと。おけら長屋の空き部屋が埋まりそうまた新しい展開へ。作中の身うちは、支えにも、重荷にもなる両刃の剣という言葉は、グサッときました2019/08/03
アッシュ姉
117
未読があと四冊になってしまったので大事に温存しておきたかったけど、手元にあると我慢できない~。ああ、でも読んで良かった。望んでいた展開がついに!わああ!本当に良かった良かったと満面の笑みで読了。今回は鉄斎さんをも上回っちゃう万ちゃんの大活躍が光る。万ちゃんの奇抜なアイディアも松ちゃんが賛同してこそ。万松コンビ最高~!次巻もますます楽しみ。2021/03/04
のり
114
野暮だが、万造・お満、松吉・お栄、鉄斎・お染の3組がいつ結ばれるのかヤキモキしていたが、ついに1組が…おけら長屋住人と同じ気持ちで嬉しくてしょうがない。これだけとっても次巻が楽しみで仕方ない。「おいらく」も良かった。今でいう終活に入る時期の方々の人生観や女あしらいに感服と共に夫精はツボに入った。別話だが血の繋がりが大事なら蚊とも血縁とは畏れ入る。2019/09/16
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