出版社内容情報
憲法、国防、沖縄基地問題……。そのルーツはマッカーサー統治下にあった。戦争史・昭和史の御意見番が、占領時代の見直しを試みる。
内容説明
1945年9月から1952年4月、敗戦国日本は連合国の占領下に置かれた。その指揮をとったのがダグラス・マッカーサーである。憲法改正、農地改革、財閥解体、教育改革など、きわめて短期間に大変革が成されたが、いまも世論を二分するあらゆる問題の原点がここにある。「令和」へと時代が移り変わる中で、“あの時代”に行われたことを振り返り、日本の未来を考える一冊。
目次
前口上 神社と銅像
第1話 「青い眼の大君」の日々
第2話 昭和天皇の“戦い”
第3話 十一回の会談・秘話
第4話 「ヒロヒトを吊るせ」
第5話 本間は断罪されねばならぬ
著者等紹介
半藤一利[ハンドウカズトシ]
作家、歴史探偵を自称。1930年東京生まれ。1953年東京大学文学部卒業。同年(株)文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」各編集長、出版局長、専務取締役などを歴任、退社後、文筆業で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金城 雅大(きんじょう まさひろ)
27
マッカーサーが日本に対して行ったことを様々な関連文献を引きながらひとつのストーリーに仕立てている。 これに照らし合わせると、「自分の非を頑なに認めない高いプライドを持った恐ろしく老獪な政治家」というマッカーサー像にはかなり納得がいく。 著者の自称「歴史探偵」とはよく言ったものである。2020/05/06
fseigojp
13
昭和天皇とマッカーサーが戦後日本のスキームについて了解しあったとは 吉田ではなかった2020/05/31
雲をみるひと
11
戦中からGHQ統治時代を考察した文集。主にマッカーサーの経歴や人となりとGHQ統治下における国家としての意思決定方法の二点に焦点が当たっている。マッカーサーと天皇が戦後日本の方向性を決定したという分析が正しいか否かはともかく、天皇が米国から安全保障を勝ち取ったという分析は斬新だった。マッカーサーがどのような人間だったかもよくわかる。2019/12/30
jack
4
立場が逆で、日本だったら元帥のように統治できたんだろうか? 半藤先生の新刊本、もう読めないんだな。唯々寂しい。☆5.02021/05/08
sansirou
2
少し偏って感じる部分もありますが、面白い考察が多かったですね。そしてなんとなくマッカーサー賛美みたいになっていたのが、最終章で鋭い視点があったのが良かった。ゆっくり整理しながら再読したいね。2020/12/07