出版社内容情報
異様なほど雑草が成長する空き地の秘密とは? 京都を舞台に府立植物園の新米職員と「植物の探偵」が謎を解く、人気作の第二弾!
仲町六絵[ナカマチロクエ]
著・文・その他
内容説明
あるマンション建設予定地に、なぜか異常なほど雑草が生い茂る理由を教えて―そんな相談を受けた京都府立植物園の新米職員の神苗健は、「植物の探偵」こと「なごみ植物店」の店員・和久井実菜にその解明を依頼するのだが…。怪しげなカフェが売り出す「晴明の愛でた桔梗」とは何か?角倉了以が茶会であえて使った「禁じられた花」の正体とは?心温まる連作ミステリー第二弾。
著者等紹介
仲町六絵[ナカマチロクエ]
2010年に「典医の女房」で、短編ながら第17回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”を受賞。受賞作に大幅加筆した『霧こそ闇の』でデビュー。『塔』短歌会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SJW
108
京都府立植物園の職員 神苗となごみ植物店の和久井実菜が植物の探偵として植物に関わる依頼を解決していく連作短編集。今回は、空き地に異常に繁殖する雑草、安倍晴明の桔梗、どんぐりの染色、禁じられた花の4編。禁じられた花の話には、有名な話のためか引き込まれてしまった。神苗と美菜の距離が気になる。2021/03/28
aoringo
83
シリーズ二作目。新たにちょっと生意気だけど家族想いの少年と、実菜をめぐるライバルとなる和服イケメンが登場する。神苗が史学部卒のため植物だけでなく歴史の話も絡んできて興味深い。何百年も前の記録に残っている植物が現代にも同じように存在しているのって不思議な感じ。続いて三作目へ!2022/09/09
カメ吉
65
前作より面白かった。前作はどっか軽い印象だったけど今作は内容的にも濃い印象が強かった。歴史的にも植物の話にもミステリーも恋の話も楽しめました。花弥姉さんのキャラが良かった。花木や歴史の知識が乏しいので難しい話も多かったけど充分楽しめた。次も楽しみです。2018/04/02
シフォン
45
シリーズ第2弾。先日京都は観光で訪れた出町柳駅や京都御苑など知ってる地名が出てくるのは嬉しい。京都芸術センター(旧明倫小学校)、細見美術館に行ってみたい。また、京都のお祭りや行事は初めて知るものも多く、観光ガイド的な要素も持ち合わせているかも。お話は、黒森少年と雪伸というおそるべき頭脳と知識を持ったキャラクターが加わり、謎解きは、植物だけでなく、歴史や神仏、伝統芸能を絡めたものにまで広がっていく。シロイヌナズナは、三浦しをんさんの「愛なき世界」に出てきたのを思い出した。2022/02/11
dr2006
43
連続して読んでいるので紹介の必要もないが、なごみ植物店の第二弾。キャラにもはまってきて読み易い⤴日常系ミステリーを軸に仲町さんスタイル展開というべきか、歴史ネタがフュージョンされて面白くなってきた。一方、恋愛要素は主人公の神苗健の恋敵(和久井実菜の幼馴染で華道家の雪伸)の存在感が増してきた。二人の男性から慕われている当の実菜が、ほんまの天然乙女なのかあざと女子なのか、いまのところ判断できない(笑)会話文にたまに現れる「京ことば」がいいね!和まされる♥一旦、間を置くけど、続巻も読んでいきたい。2025/01/29