出版社内容情報
「植物の探偵」を名乗る店員と植物園の職員が、あなたの周りの草花にまつわる悩みを解決します! 京都を舞台にした連作ミステリー。
仲町六絵[ナカマチロクエ]
作家
内容説明
逆さまに咲くチューリップはありますか?―京都府立植物園の新米職員の神苗健は、ある母娘から質問を受ける。戸惑う神苗に助け舟を出したのは、その場に居合わせた「植物の探偵」を名乗る女性。彼女は西陣にある「なごみ植物店」の店員だと言うのだが…。蛍が集まる草って何?源氏物語に描かれた薔薇の秘密とは?植物にまつわる謎と京都の風物詩が絡み合う、優しい連作ミステリー。
著者等紹介
仲町六絵[ナカマチロクエ]
2010年に『典医の女房』で、短編ながら第17回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”を受賞。受賞作に大幅加筆した『霧こそ闇の』でデビュー。元『塔』短歌会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SJW
115
京都府立植物園の新米職員の神苗(かみなえ)は市民からの植物の難しい質問に答えられず、「植物の探偵」を名乗る実菜と出会う。逆さまに咲くチューリップ、信長公のスイーツ、さそり座の星などの連作短編集。植物に関わるミステリーを二人で調査をして解決していく。実菜と、実菜に好意を寄せる神苗の今後の話が気になる。2021/02/14
ツン
109
植物ネタの日常の謎というのは今まで読んだことがなく、マニアックでおもしろいw。二人の関係はなんか周囲から優しく見守られている感じ。2021/05/24
aoringo
90
京都に店を構える植物店の店員さんと社会人一年目の植物園の職員さん。なごみ植物店では探偵業も営んでいて持ち込まれた様々な依頼を解決していく。連作短編で一話一話が短めのためどんどんテンポ良く読んでいける。天真爛漫な実菜と神苗の二人もお似合い。一作目からいきなりいい感じに。植物にまつわる謎解きも素人にも分かりやすくて良かった。ずっと積んでた作品だけど、いい出会いでした。残りの三作品もさっそく購入!2022/08/18
カメ吉
75
6話からなる短編集。サクッと読めて楽しくほっこりとした読後感でした。京都府立植物園の職員と出入り植物店の娘で店員が『植物の探偵』として花木にまつわる謎を解いていくほのぼの系で人情味ある作品でした。深い感動ってゆうより温かい印象が残った。2作目も楽しみです。2018/03/31
ひめありす@灯れ松明の火
57
京都なのに科捜研も殺人鬼も葬儀社も京都日報も地検も登場しない……ゆえに誰も死なない。となると京都が舞台である必要性ももはやあんまりないような気がするけれど……でも、タイトルの通り新米探偵コンビ+姉のやり取りを含め和むお話が多かったです。第一話のお母さんとのやり取りが特にほっこり。子どもを信じているお母さん素敵だなあ。お話としては第六話が好きです。今丁度染色を色々勉強している所なので、その色を見てみたい!でもその色が生まれたきっかけを想うとやるせない気持ちになります。志村ふくみさんの本を次は読んでみようかな2018/06/01