PHP文庫<br> 「街道」で読み解く日本史の謎

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PHP文庫
「街道」で読み解く日本史の謎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 372p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784569765686
  • NDC分類 682.1
  • Cコード C0121

出版社内容情報

東海道は、本当は「鎌倉と京都」を結ぶための街道だった? 交通の大動脈である「街道」に注目すれば、日本史の意外な秘密が見えてくる。

安藤優一郎[アンドウユウイチロウ]
歴史家、文学博士

内容説明

なぜ鎌倉は「武家の都」として繁栄したのに、その後、顧みられなくなったのか。どうして小田原は、北条氏が滅亡しても江戸時代に栄えたのか―。そのカギとなるのが、“街道”だ。本書は、人の往来や物流の大動脈であり、歴史の分岐点ともなった街道の役割に注目して、日本史の20の謎に新たな光を当てるもの。従来にない視点から、驚きと再発見の“知的興奮”を存分に味わえる。文庫書き下ろし。

目次

なぜ品川は、江戸・東京の「玄関口」であり続けるのか?―日本の将来を決めた「物流大動脈」
なぜ街道から離れた小村が、「巨大都市」横浜に変貌したか?―幕末の「政治力学」が生んだ奇跡
なぜ鎌倉は「戦場の古都」となり、表舞台から消えたのか?―敵も味方も引き寄せた「戦の道」
なぜ北条氏が滅亡しても、小田原は「戦略拠点」だったか?―家康が受け継いだ「関東ネットワーク」
なぜ関所のある江戸時代に、「観光大国」が誕生したか?―規制が現実に「追いつかない」とき
なぜ「天城越え」の往来は、江戸時代に不可欠だったか?―「艱難辛苦」の先に待っていたもの
なぜ日本人は「富士山頂」へと続く道を生み出したか?―そこは神と仏の「特別な世界」
なぜ甲州街道は、甲府を過ぎて信濃の「中山道」まで続くのか?―秘められた「武田信玄の上洛」
なぜ日光例幣使は、幕府・朝廷の「微妙な関係」の象徴なのか?―「京都と日光」が結ばれた謎
なぜ上杉謙信は大軍を率いて、「越山」を繰り返したのか?―関東を目指す「本当の理由」
なぜ江戸っ子は「秋葉神社」へ遠い参詣の旅に出たのか?―「火災多発都市」の切実な思い
なぜ善光寺の「御本尊」は四十年余り、諸国を流転したか?―戦国乱世に訪れた「街道の危機」
なぜ源義仲は、頼朝より先に「平家の都落ち」を実現できたか?―「北陸道」と「東海道」の主導権争い
なぜ和宮の「婚礼行列」は東海道から変更されたのか?―「中山道」がまさった本当の理由
なぜ塩街道から、日本の「民間運送業者」は拡大したか?―実力で勝ち取った「規制緩和」
なぜ美濃街道こそが、信長の「天下取りの街道」だったか?―街道を制する者が「京都を制す」
なぜ石田三成は、関ヶ原を「天下分け目」の戦場に選んだか?―家康の「中山道制圧」を阻止せよ!
なぜ秀吉は「美濃大返し」で最大のピンチを逆転できたか?―「速度」こそが包囲網を打ち破る
なぜ「三人の天下人」の姿が、朝鮮人街道には見えるのか?―朝鮮通信史が通った「将軍専用の道」
なぜ大海皇子の挙兵は「大津京を制する」ことができたか?―「瀬田の唐橋」までの包囲網

著者等紹介

安藤優一郎[アンドウユウイチロウ]
1965年、千葉県生まれ。歴史家。文学博士(早稲田大学)。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業、早稲田大学文学研究科博士後期課程満期退学。江戸をテーマとする執筆・講演活動を展開。JR東日本大人の休日・ジパング倶楽部「趣味の会」、東京理科大学生涯学習センター、NHK文化センターなど生涯学習講座の講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Syo

15
日米修好通商条約での 神奈川と横浜の件は 有名だけど…。 まぁ、いろいろあるわな。 上杉謙信のは、ホントかな。 東海道の宿場の話は 当たり前といえば 当たり前の話だけどね。2016/12/23

hk

11
「街道が歴史を動かし、歴史が街道をつくりかえる」をコンセプトに街道という補助線をひいて日本の歴史を俯瞰していく。壬申の乱から明治維新までを20の小テーマに区切って、それぞれに対してボリューム的にはすこぶる潤沢な解説を行っている。だが解説をクオリティーの面から眺めると、論点が上滑りしていたり無理やり街道を接ぎ木したりしているため「結局何がいいたかったのだろう?」といった感じでキツネにつままれた印象が残る。たどたどしく回りくどい解説を減らし図解を増やし、視覚にうったえた方が効果的だったのではないだろうか。2017/02/09

いつかはビーエム

8
バイクで知らない、いや知ってる道でも「あれ?」って思う時が多々ある。そんな所は大概古からの道、昔からの道。街道や古道と呼ばれていてもいなくてもそんな道にはしっかりと歴史が息ずいてます。2020/07/05

YOUCO19

3
当たり前のことだけどその昔鉄道などはなかったからどこへ行くのも歩くしかない。この本はそれを再認識させられた。戦国時代から始まり、壬申の乱の時もしかり、武将たちは戦うためにひたすら街道を駆け巡る。トレイルランニングなんてオシャレな言葉ではもちろんなく、重い鎧を付けながら草鞋で駆け巡ったんだろうからオリンピックに出たらみんな金メダルを狙えるだろう。本書は5街道以外に裏街道がたくさん紹介されていてそれに関わった武将たちの物語がかなり具体的に繰り広げられる。実際の今の写真との対比も面白い。手元に置いておきたい本。2017/04/10

rbyawa

2
h017、そもそも本の中でも語られていますが江戸時代からの五街道はかなり知られているし、戦場に関しては街道という単位で語るのが適当なのかなぁ? という程度の内容だったんですが(まあ、読みやすいので特に問題というわけでもないですが、新しさは感じない)、経済拠点や例えば戦国武将などの統治の段階を街道で切るというのはだいぶ面白い試みだったんじゃないのかな。あと、善行寺本尊の奪い合いと秋葉神社に対しての江戸庶民の憧れなどは声出して笑うほど面白かったです、街道が重要とは思えなかったけ単品で面白かったから別にいいやw2017/02/03

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