出版社内容情報
取手店の店長になった彩加は業績不振に頭を悩ませていた。そこに現れたラノベ編集者の伸光による意外な提案とは。人気シリーズ第5弾。
碧野圭[アオノケイ]
作家
内容説明
取手駅構内の小さな書店の店長に抜擢された彩加。しかし意気込んで並べた本の売れ行きは悪く、店員たちの心もつかめない。一方、ライトノベル編集者の小幡伸光は、新人賞作家の受賞辞退、編集者による原稿改ざん騒動などトラブル続きの中、期待の新人作家との打合せのために取手を訪れる。彩加と伸光が出会った時、思わぬ事実が発覚し…。書店を舞台としたお仕事エンタテインメント第五弾。文庫書き下ろし。
著者等紹介
碧野圭[アオノケイ]
愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年、『辞めない理由』で作家デビュー。書店や出版社など本に関わる仕事をする人たちのおすすめ本を集めて行われる夏の文庫フェア「ナツヨム2012」で、『書店ガール』が1位に。2014年、『書店ガール3』で静岡書店大賞「映像化したい文庫部門」大賞受賞。小金井市を中心とした地域雑誌「き・まま」の編集にも携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れみ
419
今回は、郊外の駅中書店の店長を任されることになったものの売れ行きが伸び悩み部下との関係にも悩みを抱える彩加と、ライトノベルの編集長として様々なトラブルに見舞われる小幡(亜紀の夫)が主人公。このふたつのエピソードがどんな風に結びついて行くのかと思ったら、カギはバイトの田中くんが握ってた(^^)田中くんの家族がすごくいい。ピンチのときやふとしたきっかけで心を開いたときなんかに周りの人たちとまとまれるというのはなんとなく分かるなあという気がした。今回も、仕事と自分の関係などについて考えながら楽しく読めた。2016/06/07
Yunemo
370
シリーズの中で何だか印象が薄い、との読後感。何故?世代・主役交代、違うと思うのですが。あまりに身近な話題だから。地方の「駅ナカ店」、いつも通り過ぎてしまうあの店構え、書き出しと同じような自身の買い方。本を選択するというより、時間潰しの種本選び、こんな使い方でした。そんな中にあって、店の独自性を作り出すって難しいものですね。ライトノベルの作家さん、こんな感じでデビュー、けっして衝撃的ではないけど、短期間での栄華盛衰に哀れを感じて。ちょっと突飛な想いつきに過ぎませんが。目立たないところでの苦労が身に沁みます。2016/05/22
W-G
361
前作の反応が悪く梃入れしたのか?今までと目先の変わった展開になっており、新鮮に読めた。彩加と愛奈が新コンビ…と思わせておいて、愛奈は早々に書店ガールではなくなり、彩加と伸光がメインに。駅ナカ書店が舞台になったことで、お客様との関わり方やスタッフとの関係性も今までと違う描かれ方。そこに小説ならではの設定をプラスして、コンパクトながらもきっちりまとめている。棚作りの工夫をスタッフと取り組んでいく様はワクワクする。後は、伸光サイドがいかにもお仕事小説風で、もはや"書店"でも"ガール"でもないけれども面白い。2020/03/06
hiro
224
第4巻で主人公が最強のふたりの書店ガール、理子と亜紀から、若い愛奈と彩加に変わったが、この第5巻では取手駅構内の書店の店長となった彩加と、亜紀の夫でライトノベルの編集長となった伸光の悩めるふたりが主人公。ライトノベルの編集部の描写がリアルに感じたが、解説を読んで碧野さん自身がライトノベル雑誌の編集者をしていたということで納得。田中(原)のサイン会は、TVドラマ「重版出来!」の最終回、中田伯のサイン会と重なった。本文中に読書メーターが登場したが、『鋼と銀』のレビューを読みたい。原先生「重版出来」おめでとう。2016/06/16
たんぽぽ
200
今回もメインとなる書店ガールは彩加。 吉祥寺店のエースから、取手駅中店の店長へ異動。出世といえば出世なんだろうけど、お店の規模も雰囲気も違う、新しい街にも馴染めない。求められている結果を出せない原因を自分以外に求めれば、気持ちは後ろ向きになってしまう。無い物ねだりをしないで、現在の状況をみつめて楽しむ、人間関係を築きながら自分のスタイルを作っていく…何気なく大切なことに気づかせてくれる大田はいい男だ。 1巻から登場して亜紀にに夢中な脇役小幡も、今回は大活躍。→コメントへ2016/06/08