PHP文庫<br> 明るいニヒリズム

電子版価格
¥660
  • 電子版あり
  • ポイントキャンペーン

PHP文庫
明るいニヒリズム

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 245p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569763002
  • NDC分類 113.7
  • Cコード C0110

出版社内容情報

ニヒリズムは克服するべきなのか? したところで何もない。その直観にこそ「明るさ」がある――人気哲学者による究極のニヒリズム論。

【著者紹介】
作家、哲学者

内容説明

ニヒリズム(虚無主義)について、ニーチェは永遠回帰を説き、「徹底的にすべてが無意味」とした。そんなニヒリズムが「明るい」とは?―著者はニーチェが永遠回帰を生きる上で「力への意志」を持ち出したことに疑問を呈する。ニヒリズムは克服したところで何もない。時間とは?客観的世界とは?私とは?徹底した思索のすえに「真正(明るい)ニヒリズム」へと読者を誘う鮮烈な哲学論。

目次

1 宇宙の全体は消え続けてきた
2 「客観的世界」という仮象
3 “いま”に染み込んでいる過去
4 世界に意味付与する「私」
5 根源的湧き出しとしての“いま”
6 私は死に、そして何も失わないだろう

著者等紹介

中島義道[ナカジマヨシミチ]
哲学者。1946年、福岡県生まれ。元電気通信大学教授。現在は「哲学塾カント」を主宰。東京大学教養学部並びに法学部を卒業。77年、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。83年、ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了。哲学博士。専門は時間論、自我論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件
評価
 

雑多な本棚

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

51
久しぶりにこの著者を読む。図書館本。題名からニーチェの解説本かと。過去は存在しないということを、カント、フッサールなどの引用などから論じていく、当たり前のことを細かく論じていて、哲学するとはこういうことだ。永井均の本が好きな人には共感できるだろう。ただし、哲学の知識や考え方に慣れてないと戸惑うのは必至。中島の師、大森荘蔵の考えまでもでてくる。こういう論議はよく読んでいた時期があり、懐かしく戦慄を覚えながら楽しめた。「過去」の性質について、個人的に感じていたところがあり、ヒントになった。購入する予定。2017/02/19

テツ

14
過去はこの宇宙の何処にも保存されていない。未来はやってきやしない。過去─現在─未来という繋がりは人間が想像(創造)した発明品であるということを、カントやフッサールの言葉と共に解説していく。必要に迫られて生み出した概念とはいえ、過去と未来って人間を縛り上げる謂れのない呪いだよなあ。そうしたモノに幻想を抱かず、それらへの憧れから解き放たれ思考し、今この瞬間だけが在るという考えに至る哲学の流れ。浪漫から解放されたそれは正にタイトルにあるような『明るいニヒリズム』だ。2022/08/13

オランジーナ@

5
客観的世界は幻想である。と、難しい言葉で書いてある。いやでも、この世界はあると思いますよ。観念論?は逃げだと思うのです。自分が死んだ後も世界はあり続けるし、人類が滅亡しても地球はあるんでしょう。それは観測できないが。2017/03/03

ジモー

0
中島義道のエッセイ以外の著作は初めてのような気がする。しかし、よくわからない。永井均のはかなりわかるのだが。2016/11/09

Takeru Takahashi

0
過去はどこにも保存されていないのに、我々はどのように過去を過去と認識しているのか。タイトルからもっと軽めの内容を期待していたが相当に重かった。「明るい」の意味は最後に出てきます。2016/01/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9146517
  • ご注意事項

最近チェックした商品