出版社内容情報
マンション管理組合の高慢な理事長にひと泡吹かすべく立ち上がった男たち。奇想天外なその作戦の顛末やいかに。わくわく度満点の傑作。
【著者紹介】
作家
内容説明
人生は笑って、楽しんだ者の勝ち!―東京の下町・葛飾区新小岩。分譲マンションの管理組合理事長・高倉と、管理会社の癒着が発覚!?住人の麻丘と南は、漫画原作を生業とするパパ友・葉山を参謀役に迎え、謎の風俗嬢をも巻き込んで、高慢で小悪党の理事長を懲らしめるべく「大人のいたずら」を仕掛ける!笑芸作家が人生の妙味を笑いでつつみ込んで描いたノンストップ・エンターテインメント。
著者等紹介
畠山健二[ハタケヤマケンジ]
1957年東京都生まれ。墨田区本所育ち。演芸の台本執筆や演出、週刊誌のコラム連載、ものかき塾での講師まで精力的に活動する。日本文芸家クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
261
お馴染み「本所おけら長屋」シリーズの著者のデビュー作で現代社会の大人のメルヘンの趣の一冊ですね。分譲マンションの理事長と管理会社の癒着を嗅ぎつけた住人の男3人とソープ嬢が協力して懲らしめようと仕掛ける大人のいたずら物語です。題名は泡がはじけるような展開を表す言葉でやや不穏な部分もありましたが終始痛快な読み心地で楽しめました。また笑いだけでなく理事長が妻から虐げられる悲哀も描かれシリアスな顛末には心揺さぶられました。読み終えて悪い印象を残さないのが著者の良さで楽しめる娯楽作でしたね。#NetGalleyJP2024/08/04
しんたろー
185
『おけら長屋』が面白いので、著者の現代劇を読んでみた…なるほど!マンションは現代の長屋と言える部分もあるからテイストは似ていて、万松と鉄斎を合わせたような主人公・俊介と周囲の仲間たちによる人情劇は中盤までは笑いながら楽しめた。終盤はサスペンス色を強めつつ、一気に突き進む展開が良かった。サイコ野郎の結末や理事長夫人の改心部分が描き足りない弱点はあるが、何とか無事に着地した感じ。『おけら長屋』で腕を上げた今なら、もっと面白く描けると思うので、彼らの続編もお願いしたい♬ シリーズ化されれば、映像化向きだと思う。2020/03/23
ちーたん
92
★★★☆☆【内見レビュー】読友さんのご紹介で新小岩駅から徒歩4分。築4年の分譲マンション『ルネッサGL』に内見に行ってきました😊理事長さんは高倉さんって方でもう4年もボランティアで理事長を務めてらっしゃるとか✨どうやら入居者の一部にはそんな高尚な高倉さんや管理会社を避難する方もいるらしくって見るからにチョイ悪親父でイヤラシそう💦…結局入居はやめたんですけどね・・え?なんでかって??だって…◆チョイ悪親父3人衆(こっちが主役w)&ソープ嬢の理事長失脚大作戦!男を寂しくさせるのも癒やすのも女なのかな?w2020/06/29
mayu
82
読友さんのご紹介でこちらのマンションの内見に行ってみる。スパがあるのは魅力的だけどとんでもないドタバタが。どうやらこのマンションの管理組合理事長は管理会社との癒着があるみたい。住人のパパ友3人はソープ嬢も巻き込んで、理事長へ仕返しを企てる。いくつになっても子供心を忘れない大人たちのいたずら。前半は笑いながら楽しく読んだ。後半は事件にまで発展。悪だと思っていた理事長も背景を知るとちょっと切なくなるね。シリアスさもありつつ、すっきり着地。でも…ここに住むのは大変そうだな、噂話を楽しむくらいにしておこーっと。2021/01/14
アッシュ姉
80
畠山さんのデビュー作。本所おけら長屋に通ずる楽しさでした。舞台は現代、東京の新小岩にある分譲マンション。新小岩といえば、アッシュ母の生まれ育った街。アッシュ母といえば、タオルケットを蹴飛ばして寝てたのを掛け直してあげた優しい娘へ「うるさい、あっちいけ(本人寝ぼけて覚えてない)」と言い、貸した本の感想が気になって、どう?面白い?と聞くと「いま読んでるから話しかけないで」とキレる怖い人です。新小岩ガラ悪い(当社比)。癒しを求めて、おけら長屋の七へ行ってきます!2020/09/15