出版社内容情報
明智光秀とは何者だったのか? 本能寺の変の真相とは? 研究の第一人者が、戦国時代で最も謎に包まれた人物と事件の真相に迫った決定版。
【著者紹介】
静岡大学名誉教授
内容説明
主君・織田信長を討ち、史上最悪の「謀反人」として語られてきた明智光秀。しかし果たして、その烙印は正しいのだろうか。本書は、丹念な史料検証を通して、謎に満ちたその人物像に迫ったものである。語られざる「金ヶ崎退き口」での武功、「近畿管領」とも称すべき要職への抜擢…。そこから見えてきた光秀の実像と、事件の真相とは?光秀と本能寺の変を語る上で必読の書。
目次
第1章 「歴史以前」の光秀
第2章 信長に仕える光秀
第3章 坂本城主への抜擢
第4章 光秀の丹波経略と「近畿管領」
第5章 本能寺の変直前の光秀
第6章 光秀謀反の原因は何か
第7章 山崎の戦いと光秀の死
著者等紹介
小和田哲男[オワダテツオ]
1944年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、静岡大学名誉教授。専攻は日本中世史。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maito/まいと
16
「本能寺の変」とはなぜここまでミステリーとして今日まで議論されているのか。それは明智光秀の出生や経歴、そして本人の力量への評価が安定しないことに他ならない。敗者として抹消されたのか、それとも史料が本当にないのか。小和田先生が、そもそもの光秀像に迫った一冊。様々な観点から光秀に迫っているが、これでも、光秀像が見えたといっていいかどうか怪しいところ。まあ、光秀が武将として人間として、秀吉と肩を並べる(いや、それ以上の)存在であったことは大分見えてきたかな。その先が本当に知りたいことなのだが、果たして・・・2014/11/19
かっぱねこ
7
明智光秀がなぜ謀反を起こしたのか、その動機について、新説を展開するなど面白かった。終始、押し付けるような断定した書き方ではなく、好感が持てた。他の説も紹介しているので、読み手も歴史考察に参加できる本だと思う。2015/01/15
ひよこ
6
真実が知りたい2020/03/07
とち
4
『麒麟が来る』の視聴がきっかけで手に取る。類書はたくさんあるが、大河の時代考証が小和田先生だったので。光秀は本能寺の変を起こした人、程度の認識しかなかったが、信長からこんなに重用されていたとは。それにしてもこんなにも史料が乏しいとは思わなかった。やはり敗者の歴史は難しいことを再認識。真実がわかる日は来るのだろうか。2021/01/20
Luna Rossa
4
戦国武将の中でも謎多き光秀。謀叛人として不当に低い評価を受けてきたが、実際には文武両面に秀でた有能な武将で、信長家臣団の中では秀吉と並ぶトップクラスの重鎮だった。 真面目で礼儀正しい光秀と、陽気だが品がなく時に平然とハッタリをかます秀吉。正反対の二人を適材適所に配置し競わせる信長の見事な人材戦略。 光秀の若い頃の情報が殆どないのは不自然で、これが天下人に挑んで夢破れた者の運命。歴史は勝者が創るということか。 出世レースの先頭を走っていた光秀がなぜ本能寺の変を起こしたのか、永遠の謎だ。「麒麟が来る」楽しみ。2018/10/21
-
- 電子書籍
- 凡人が天才に勝つ方法―自分の中の「眠れ…