出版社内容情報
明治23年のトルコ軍艦エルトゥールル号救出劇は、百年の時を超えて、奇蹟を生み出した。日本とトルコの友情を感動的に描く長編小説。
【著者紹介】
作家
内容説明
「エルトゥールル号の恩返しですよ」―イラン・イラク戦争の最中の昭和六十年、フセイン大統領が、四十八時間以後のイラン領空の航空機無差別攻撃を宣告。日本政府が救援機を出せない中、イランに取り残された二百人以上の日本人救出に動いた国があった…。そのトルコ政府の英断の裏に秘められた、明治二十三年の「エルトゥールル号遭難事件」とは。百年の時空を超えた日本とトルコの友情を描く感動の歴史長編。
著者等紹介
秋月達郎[アキズキタツロウ]
1959年愛知県生まれ。映画プロデューサーを経て、89年に作家に転身。以後、歴史を題材にした作品を数多く発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三代目 びあだいまおう
331
素晴らしい読書時間でした。心に溢れ出す歓喜と、日本人たる誇りに全身の悪い部分を洗い浄められた心地!史実自体を知っており長く積読脱出させなかった事を後悔!『エルトゥールル号の奇跡』は有名ですが、やはり歴史を跨ぐ感動エピソードで綴られると、知識として知っていたことの何という薄っぺらさよ!イランイラク戦争で絶体絶命の窮地に見舞われる在イラン日本人達!四面楚歌、いや全面楚歌!救いの手を、命の危険顧みず差し伸べたのは···!伝造の「わしらぁにっぽん人やぞ!」の叫びに私の魂の奥底が呼応した!全ての日本人必読書‼️🙇2019/06/05
yoshida
217
エルトゥールル号の海難事故への日本の救助活動から始まり脈々と引き継がれた友好関係。共に北方にロシアという脅威を持ち、日露戦争でも絆は強くなる。私も海難事故の件は多少は知っていましたが、トルコがこれほどの親日感情を持っていてくれた事に驚きました。はたして今の日本は、トルコや台湾などの親日国家に何が出来ているのだろう。友好関係を維持しつつ、歴史を伝える事が非常に大事と感じた。たくさんの日本人に読んで欲しい一冊です。様々なエピソード、トルコ人の心意気に感動しました。電車の中で泣きそうになった素晴らしい作品です。2015/12/26
小梅
178
読友さんオススメの本。エルトゥールル号の事は少し知ってはいた。トルコがイランにいる日本人を助けてくれたと当時のニュースで見た記憶がありました。エルトゥールル号の時の事をトルコの人は子供に孫に伝え、学校でも伝え、トルコ人で知らない人はいないほど伝えてくれていた。 昭和60年のイランからトルコが救出してくれた事を、日本は学校で教えてるだろうか? 本当に忘れてはいけないと思った。 この本は日本人必読である。 2020/01/17
馨
139
トルコの人たちの日本人を思う気持ちと行動力に涙が出ました。 日本人はトルコ人のように、100年前のエルトゥールル号の話を大々的に学ばなければいけないと思います。また明治の日本人の素晴らしい気質。自分よりも困っている人優先で後先考えずに動ける伝造のような素晴らしい日本人の血を我々も受け継いでいると思うと大変誇り高いし、自分もそうあるべきだと思いました。2015/03/16
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
129
感動した。恥ずかしながらエルトウールル号海難事故はおろか、1985年テヘランの日本人救出劇さえ記憶になかった。「情けは人の為ならず」「困った時はお互い様」という言葉があるが、これはその次元を超えている。嵐の後、危険性も顧みずにトルコ軍を必至の想いで救出した人々。それを忘れることなく伝え続け、100年の歳月を経て「恩返し」にとミサイルの飛び交うテヘランに航空機を飛ばしたトルコの人々。末永く続くこうした友情こそが真の外交なのではないだろうか?私たちもまた後世にこの事実を伝えていかなければならない。★★★★★2015/01/30
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