出版社内容情報
松永弾正、織田信長でさえ手玉に取る伊賀忍び・遠山太兵衛。人間離れした神業で戦国の裏の世を生き抜いた男たちを描いた長編時代小説。
【著者紹介】
作家
内容説明
世は梟雄・松永弾正(久秀)が台頭し、戦国の乱れが深まる時代―手練れの忍術を遣い、武将たちの影に生きた男たちがいた。伊賀者・遠山太兵衛は、遙か遠方を見通す「天眼通」、人の心を読む「他心通」など、人間離れした技を持ちながら、主君を求めず、自由と危険の背中合わせの境遇を全力で生き抜く。他の忍者たちとの死闘、戦国武将を罠に嵌める危険な作戦など、緊迫の展開に胸が躍る時代小説の傑作。
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
1929年、和歌山市生まれ。東北大学法学部卒業。サラリーマン生活を経て、小説家を志す。1978年、『深重の海』で直木賞受賞。1995年、『夢のまた夢』で吉川英治文学賞受賞。2005年、菊池寛賞受賞。1997年、紫綬褒章受章。2003年、旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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正太郎
2
タイトル通りの忍者物です。忍者は、武士と違い状況に応じて主を変える、ある意味の逞しさを感じましたね。2015/10/10
アニータ
1
忍びの世界。いろんな信長を読んでいるけど、ここでは 術に長けた忍びからしても、読みにくい、一種の神通力をもった傑物として描かれていた。信長軍が伊賀を攻めたときの太兵衛と信長軍の攻防戦も読んでみたかった。2018/08/14
いえのぶ
1
松永久秀の台頭のころから織田信長が浅井長政を破るころまでの時代に、雇われ忍者として活躍した一人の男の半生を描く。歴史書や時代小説にある武将を中心とした表の物語でなく、その陰で歴史の一部を担った者たちの物語。津本氏らしい、淡々とした表現。2014/02/28