出版社内容情報
ショウペンハウエル「自殺について」の新訳。
本書は自殺のすすめではない。人生に対する見当違いの幻想に苦しめられる我々への、哲学者による解毒剤である。平易な新訳で提供。
本書は、ドイツの哲学者ショウペンハウエルの人生と自殺に関するエッセイ三篇を新訳したものです。現在、この国はたいへん暗い世相ですが、ショウペンハウエルの人生観は、このような時代にこそ、意義を持つものではないでしょうか。
▼――この世界、そして人間もそもそも存在すべきではないという確信は、実はわれわれが互いに寛容な気持ちで満たされるのに役立っている。というのも、このような苦境にある人々から、われわれは何を期待するだろうか? こうした視点から見ると、次のような考えが浮かんでくる。人と人との間で呼びかけるときにもともと使われている「ムッシュー」とか「サー」等の代わりに、「苦難を共にする人」という言葉を使ってはどうか。かなり風変わりに聞こえるかもしれないが、状況にはたいへんふさわしく、他人に正しい光を投げかけ、最も必要なことを思い出させるのである。すなわち寛容、忍耐、思いやり、隣人愛である――。
●まえがき
●世界の苦悩について
●存在の虚しさについて
●自殺について
●訳者あとがき
内容説明
全く幸福であると感じた者は、まだいないであろう。いるとしたら、そもそも酔っぱらっていたのだろう。「人生の幻滅」への解毒薬。読みやすい名著新訳。
目次
世界の苦悩について
存在の虚しさについて
自殺について
著者等紹介
河井眞樹子[カワイマキコ]
学習院大学文学部ドイツ文学科卒業。東京大学大学院独語独文学専攻修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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