出版社内容情報
人生をどう生きるか。歴史的名著『徒然草』を題材に、人間という存在、さらにはどう生きどう死ぬかについて深き思索とともに語り合う。
旅、友、礼儀、名利、機、芸、晩年、外見、色――。昭和を生き抜き、平成の世を大所高所から見渡す二人の碩学が、人の世のあれこれについて自由奔放に語りあう。その道先案内をするのは、言わずと知れた古典的名著『徒然草』である。まず『徒然草』が日本の文学史上においてどのような役割を果たし、文豪たちからどう評されてきたか、またどう読まれてきたのかについての話をする。芥川龍之介はそして小林秀雄はこの古典とどう対峙したのか。話は尽きることがない。それから次には、二人が思うままに日々語ってみたいと思っていたことについて存分に語り合うことになる。その題材は、いずれも『徒然草』でもとりあげられているテーマである。人の世で生きることの、儚さ、楽しさ、面白さ、苦々しさ……、どの話題においても長く濃い人生体験に基づく発言が縦横無尽に駆けめぐる。人生の妙味を知り尽くした著者らによる、これぞまさに平成「つれづれ」談義である。
●序にかえて ――『徒然草』と日本の文学
▼【第一話】
●<一>旅
●<二>友
●<三>礼儀
▼【第二話】
●<四>人の世
●<五>日本
●<六>名利
●<七>兼好という人
▼【第三話】
●<八>機
●<九>改
●<十>芸
▼【第四話】
●<十一>晩年
●<十二>外見
●<十三>色
●<十四>生活
●結びにかえて ――谷沢永一/渡部昇一
内容説明
旅・友・礼儀・晩年・外見・色―古典的名著『徒然草』の名文とともに、いまの世のあれこれを語り合う。
目次
旅
友
礼儀
人の世
日本
名利
兼好という人
機
改
芸
晩年
外見
色
生活
著者等紹介
谷沢永一[タニザワエイイチ]
昭和4年、大阪市生まれ。関西大学国文学科大学院博士課程修了。関西大学文学部教授を務めた後、平成3年退職。専門の日本近代文学、書誌学の分野はもとより、該博な知識に裏打ちされた社会評論には定評がある。『完本紙つぶて』でのサントリー学藝賞をはじめ、大阪市民表彰文化功労賞、大阪府文化賞、読売文学賞、毎日書評賞など各賞を受賞
渡部昇一[ワタナベショウイチ]
昭和5年、山形県生まれ。昭和30年、上智大学大学院修士課程修了。ドイツ、イギリスに留学後、母校で教鞭をとる。そのかたわらアメリカ各地でも講義。上智大学教授を経て、上智大学名誉教授。歴史、哲学、人生論など、執筆ジャンルは幅広い。Dr.phil.(1958)、Dr.phil.h.c.(1994)。昭和51年、第24回日本エッセイストクラブ賞、昭和60年、第一回正論大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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