出版社内容情報
再び、エコノミストは信用できるか。
サブプライム問題の教訓とは何か。国民本位の医療制度とは。構造改革は日本に何を導き入れたか。国民生活を防衛する経済政策を提言。
いまはアメリカを中心として崩壊ばかりが目につく時期だ。そしてまた、その崩壊を少しでも緩和するのが現在の経済政策とならざるをえないのは仕方のないことである。ごく最近まで日本ではインフレターゲット策と構造改革だけが政策だと思われてきたが、世界の政府は可能なかぎり財政出動を行って、崩壊のショックを和らげているのが現実である。
▼この危機的状態が、いちおうの安定期を迎えたとき、世界は巨大な累積赤字を抱えた国が乱立していることだろう。そのなかで日本がいまのように、海外が購入している国債の割合が5%程度にとどまっているならば、それはそれで一つのアドバンテージとなるかもしれない。
▼しかし、こうした激しい崩壊とその格闘のなかでも、日本は次の時代への試みを始めねばならない。それはグローバリゼーションや構造改革といった特化への道ではない。日本の文明論的な強みに支えられた多様化への再出発なのである。(本文より抜粋)
[I]
●第一章 サブプライム問題が教えてくれたこと
●第二章 動揺するアングロ・サクソン型経済
●第三章 アメリカ金融経済の神話
[II]
●第四章 保守にとっての格差問題
●第五章 国民本位の医療制度を構想せよ
●第六章 年金改革案の「はやり」と「すたり」
●第七章 構造改革は日本に何を導き入れたか
[III]
●第八章 「上げ潮派」対「財政タカ派」の虚妄
●第九章 「埋蔵金男」の経済学
●第十章 改革派経済学者たちの金融危機論
[IV]
●最終章 グローバリズムの呪縛から脱却せよ
内容説明
国民の生活基盤を防衛するナショナルな経済制作を。いま再び問う「エコノミストは信用できるか?」。
目次
第1章 サブプライム問題が教えてくれたこと
第2章 動揺するアングロ・サクソン型経済
第3章 アメリカ金融経済の神話
第4章 保守にとっての格差問題
第5章 国民本位の医療制度を構想せよ
第6章 年金改革案の「はやり」と「すたり」
第7章 構造改革は日本に何を導き入れたか
第8章 「上げ潮派」対「財政タカ派」の虚妄
第9章 「埋蔵金男」の経済学
第10章 改革派経済学者たちの金融危機論
最終章 グローバリズムの呪縛から脱却せよ
著者等紹介
東谷暁[ヒガシタニサトシ]
1953年、山形県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。経済誌や言論誌などの編集に携わり、97年よりフリーのジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 明日香の皇子 角川文庫