出版社内容情報
21世紀に個人主義はいかに可能かを問い直す。
格差社会が到来し、個人の役割、位置づけが変わりつつある。21世紀の社会において個人主義がいかに可能かを、あらためて問い直す。
名著『ヨーロッパの個人主義』待望の復刊!
▼世界に凛と立つ日本人の「個」とは。
▼* * * * * *
▼グローバリゼーションが進む現代もなお、日本人は西洋の価値観に囚われてはいないだろうか。<個人>や<自由>といった周知の概念が、そもそもは「輸入品」である。本書では、日本特有の個と社会のあり方を、諸外国の文化との比較により考察する。いまも強い訴求力をもって読者に迫る、人間の懐疑と決断を真摯にみつめる思想家の原点。1969年の発刊以来、50版近くを重ねた名著がよみがえる。新たに三十ページを加筆した完全版。
▼「私はこの追加章を、2007年4月、71歳の年齢で書いている。前章までの記述は、33歳の頃であった。しかし、前章までに修正の必要を感じないのは、私が生涯いいつづけてきた個と社会との関係における個人の生き方、人間の懐疑と決断がテーマであったからで、文明や社会の観察はあくまでそれを補強する判断材料にとどまっているからである」(本文より)
●第一部 進歩とニヒリズム
●第二部 個人と社会
●第三部 自由と秩序
●第四部 日本人と自我
内容説明
グローバリゼーションが進む現代もなお、日本人は西洋の価値観に囚われているのではないだろうか。われわれが用いる“個人”や“自由”といった周知の概念が、そもそもは「輸入品」である。本書では、日本特有の個と社会のあり方について、諸外国の文化と比較して考察する。いまも強い訴求力をもって読者に迫る、人間の懐疑と決断を真摯にみつめた思想家の原点。一九六九年の発刊以来、五十版近くを重ねた名著『ヨーロッパの個人主義』がよみがえる。復刊にあたり、新たに三十ページを加筆した完全版。
目次
第1部 進歩とニヒリズム(封建道徳ははたして悪か;平等思想ははたして善か;日本人にとって「西洋の没落」とはなにか)
第2部 個人と社会(西洋への新しい姿勢;日本人と西洋人の生き方の接点;自分自身を見つめるための複眼;西洋社会における「個人」の位置;日本社会の慢性的混乱の真因;西欧個人主義とキリスト教)
第3部 自由と秩序(個人意識と近代国家の理念;東アジア文明圏のなかの日本;人は自由という思想に耐えられるか;一九六八年の危惧―旧版あとがき)
第4部 日本人と自我(日本人特有の「個」とは;現代の知性について―あとがきに代えて)
著者等紹介
西尾幹二[ニシオカンジ]
評論家、ドイツ文学者。1935年東京生まれ。東京大学文学部独文科卒業、同大学大学院文学修士、文学博士。ニーチェ、ショーペンハウアーの研究、翻訳を出発点とし、文学、教育、政治、国際問題など幅広いテーマをめぐる旺盛な評論活動を展開。近年、その主要な関心は、明治以後の西洋中心史観を排した新たな日本史像の確立へと向かっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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