内容説明
『古事記』と『日本書紀』、2つの差を明確にすることで、両書にあらすじが一気にわかる。
目次
序幕 『古事記』『日本書紀』の基礎知識
第1幕 国土の創世―世界を統べる高天原の神々の胎動
第2幕 神々の降臨―アマテラスの子孫が受け継いだオオクニヌシの国
第3幕 英雄の伝説―大和王権の拡大を示す英雄の残照
第4幕 河内の王権―難波の地に勢力を広げた新しき王権
第5幕 大和の擾乱―皇位を巡る動乱に終止符を打った最後のタケル
終幕 日本の曙―理想に燃える皇子たちが成し遂げた国家日本の誕生
著者等紹介
瀧音能之[タキオトヨシユキ]
1953年生まれ。駒澤大学教授。日本古代史、特に「風土記」を基本史料とした地域史の研究を進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みや
12
同時代に中央政府の手で編纂されたにもかかわらず、明らかに異なった書き方で記される『古事記』と『日本書紀』を読み比べる。古事記は国内向けの天皇家の私史、日本書紀は海外向けの正史という違いが明解で分かりやすかった。最初に登場する神から早くも各書で重視するスタンスを伺えるのも、ヤマトタケルや雄略天皇の描かれ方が違うのも興味深い。成り立ちや変遷の比較も面白く、太安万侶&性別すら不詳の稗田阿礼コンビと一流の頭脳が集まった編纂チームが ライバルとして競い合っていたら…と想像がどんどん膨らんだ。関連本をもっと読みたい。2024/03/31
ココアにんにく
3
読んでいる対談本に『記紀』の話が出てきたので、参考に読みました(図書館)。図表で整理されているので分かりやすかった。記紀の違いも。記では享年57歳の孝元天皇が紀では116歳って倍以上やん!『古事記』に興味が。オオゲツヒメの五穀誕生の話はグロテスク。アマテラスの天の岩屋も神様版ひきこもりだし(失礼)。民の竈の仁徳天皇の女性関係や恐妻家などの一面も。応神天皇の武庫も気になる。神統から皇統の図もわかりやすい。神話はその民族がどんなことを大切に思っているのか知るには最適。祖国をあらためて実感しました。2016/11/28
mie
0
天皇の私史と日本の正史。端的なことばで表されていてごっちゃになりやすい記紀を区別しやすくまとめてある。最後についている神統譜がたいへん便利。2009/10/19
Yuko2
0
わかりやすかった2008/01/15