内容説明
米ソ冷戦時代を経て、世界の覇権はアメリカが握ったと思われた。だが、EU、ロシア、中国、インドなどの台頭で、世界は多極化の方向にある。なかでも、中国の経済的・軍事的な伸張は周辺諸国のみならず、世界の脅威である。エネルギー資源の確保をめぐり、また台湾問題をめぐり、米中の衝突は避けて通れない。すでに世界各地で米中の思惑は、激突しているのだ。もちろん、日本にとっても対岸の火事ではない。日米中の三角関係は、日本人が想像する以上に深く、複雑に進行している。中国が仕掛けてくる「南京問題」「従軍慰安婦問題」などの反日キャンペーン、首相の「靖国神社参拝」への外交的恫喝などもみな日米中の三角関係の中で生じている。「米中代理戦争」というキーワードで読み解く次代の国際情勢を占う。
目次
第1章 アメリカとシナ、そして日本の関係(2008年北京五輪は1936年ベルリン五輪とうり二つ;アメリカ大統領選と“反日キャンペーン” ほか)
第2章 世界各地でくり広げられる米中の「代理戦争」(2008年以降、中共は台湾を「併合」するか?;中共は、アメとムチで台湾を乗っ取る ほか)
第3章 米中の「経済対立」の構図を分析する(シナの脆弱なエネルギー事情;シナは世界の環境を汚染し続ける ほか)
第4章 日本国内における「米中代理戦争」(シナを擁護し続けた日本外務省;田中角栄以降、「対米自立」ができなくなった ほか)
第5章 多極化時代の「米中代理戦争」(不安定で危険な多極化の時代が始まった;中共の覇権は宇宙をもねらっている ほか)
著者等紹介
藤井厳喜[フジイゲンキ]
1952年東京都生まれ。77年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。同年から85年までアメリカに留学。クレアモント大学院政治学部修士課程を経て、ハーバード大学政治学部大学院博士課程修了、同大学院助手、同大学国際問題研究所研究員。82年から近未来予測の「ケンブリッジ・フォーキャスト・レポート」を発行。現在、国際問題アナリスト。拓殖大学日本文化研究所客員教授、警察大学校専門講師、モンゴル国際経済商科大学客員教授、日米保守会議理事・事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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