出版社内容情報
江ノ電の運転手になりたい??心臓に病をかかえた少年の夢をかなえた実話。残り少ない命と知った少年の父とボランティアの努力が実る!! 治療の困難な心臓病におかされた少年が大好きな電車に乗りたいという夢をボランティアの協力によりかなえたこの感動の実話を基に描いたノンフィクション絵本。 彼の名は、新田朋宏君。大学病院で病気の治療をうけていたが、もう外出もできない。彼が電車が好きなのは、亡くなった母親が幼い時に電車のおもちゃを買ってきてくれたからだ。難病のこどもの夢をかなえるというボランティア団体の力をかり医師や江ノ島電鉄の協力のもと、朋宏君は江ノ電に乗ることができた。傍らにはドクターズカーを走らせながら。江ノ電から見える海、電車をとりかこむ生活のにおい、コトンコトンと響く心地よい電車のリズム……病気と共に生活してきた朋宏君の生きている実感の十二分に味わえる瞬間だったにちがいない。 その3日後、「ぼくうまれてきてよかった?」その問いに父親から「もちろん」そうきいた彼はこの世から旅立ちました。命とは、夢とは、そう問いかける感動の一冊。
内容説明
「ぼく江ノ電のうんてんしゅになりたい!」おもいしんぞうびょうとたたかうともくんのゆめがかなった!ちいさなでんしゃとしょうねんのドラマをえがくノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばちゃ
6
江ノ電が大好きな息子。この絵本も大好き。彼が内容をすべて理解しているかと言ったらそんなことはないと思うのだけど、どこか思うところがあるのかも。これからも何度でも読んであげたい。私は、心づもりのない状態で初めて読み聞かせたときは泣いてしまい、息子に「どうしたの?」と心配されてしまいました。(3歳3ヶ月〜)2023/05/14
あ
3
4歳半長男に。ともくんが産まれてすぐお母さんは入院→ともくんも同じ心臓の病気が分かる→施設に預けられる・・・長男愕然…なんで!?さらに9歳の時お母さんが亡くなる。長男、なんで?ともくんの病気が悪化。救急車で入院。長男のなんでが止まらない。そしてともくんタンコロの運転士体験の話へ。「しゅっぱつしんこー!」最後、ともくんの運転するタンコロの運転席の隣にはお母さんとお父さん。ニコニコの幸せな家族3人の絵。長男大喜び「見て!お母さん生きてたよ!!」違うんだよ…ともくんも死んじゃったんだ。長男「え…なんで…」2016/08/16
てふてふ
2
次男(2歳7ヶ月)が選んできた絵本。ハイハイ電車ねーと読み始めたら…ダメだった。涙でうまく読めない。娘(6歳)は読後怖くて寝れないと言っていた。長男(8歳)にはいろんな子がいること、世界にはたくさん病気があること、今家族揃って眠れて幸せだと伝えた。是非江ノ電に乗りに行きたい。最近NPOの良い話を聞かないけれど、素晴らしい活動だなぁと感じました。2023/01/28
ヒラP@ehon.gohon
2
鎌倉から藤沢まで。 湘南の海岸と鎌倉の史跡、民家の間を走る江ノ電は様々なドラマを作ってくれ る路線です。 そんな江ノ電だからとも君はあこがれたのでしょうか。 新幹線でもなく、夜行列車でもなく、リゾート列車でもなく…、江ノ電。 悲しい話だけに、ここに登場する江ノ電がとても意味深く感じられます。2011/06/04
みのさん
1
【5歳】電車の運転手になる夢を持った、心臓病のともくんのお話。パパが読み聞かせ。子供が「江ノ電だ!」とみつけてきた1冊。予想通りの展開だけど、やっぱり胸に痛い。以前NHKの『沁みる夜汽車』という実話を追った番組を思い出した。運転手を夢見る病気の男の子の夢を叶えてくれたのは江ノ電。妻を病気で失い、やがて息子も同じ病気に侵されて…残されたお父さんは今も年に1回江ノ電に乗る。息子の夢を叶えてくれた江ノ電に。子供はこの番組を繰り返し観ていたので、ともくんの話も静かに聞き入っていた。この絵本も実話。江ノ電すごい。2022/09/16