出版社内容情報
当代一の目利きとして今なお多くのファンを持つ著者が、能面や茶碗などの美術品や、縁あって出会った人々との交流を綴ったエッセイ集。
【著者紹介】
随筆家
内容説明
「戦争で日本が何もかも失った時代に、私はじっとしていられなくて、無性に『人間』に会いたくて、無性に『美しいもの』に触れたくて、駆けずり回りました。そして、多くの美に触れ、多くの師や友を得ました」―。優れた審美眼を持ち、当代一の目利きとして多くのファンを持つ著者が、能面や茶碗などの骨董や工芸品、縁あって出会った著名な人々との交流を綴った随筆集。
目次
美を人生の友とし
能面についての感想
景色
信楽・伊賀のやきもの
萩の咲くころ
狂言面 乙
茶碗 天啓赤絵
螺鈿 煙硝入
北大路魯山人作 大鉢・むさし野
絞り 十字文〔ほか〕
著者等紹介
白洲正子[シラスマサコ]
1910年、樺山伯爵家の次女として東京に生まれる。幼少の頃から能に親しむ。学習院女子部初等科修了後、14歳で米国留学。直前に女性として初めて能楽堂の舞台に立つ。1928年帰国、翌年白洲次郎と結婚。戦後は青山二郎、小林秀雄らと親交を結び、文学や古美術の世界へ入っていく。『かくれ里』『日本のたくみ』など随筆家として数々の執筆活動を続けた。1998年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨハネス
4
元華族のお嬢様、下々のあたしなんぞ叱りつけられるんじゃなかろうか、と取っ付きにくかったのですが、勇気を出して初めてこの方の著書を読みました。意外や、偉ぶることない、読みやすい文章でした。良い悪い、とか美しいか否か、ではなく好きか嫌いかで選ぶという姿勢と価値観がいいと思うし、あたしも好きです。骨董も芸能も、一切洋ものがなく純国産のものしか選ばれていないのですね。もちろん、焼きものなど朝鮮の様式から学んだものなどあるけど。そんな小さなうんちくがド素人のあたしにはおもしろかったです。2014/11/06
サンドのめしよりおにぎりでしょ
0
白洲正子さんを知ったのはNHKの白洲次郎さんのドラマのときが最初で、凛とした人だなあ、と思っていた。図書館で何気なく手にとったのは、それこそ縁あって、かもしれない。最近気になる陶芸のことや、お能のことがたくさん出ていて、もっといろいろと読んでみたいと思ったきっかけの一冊でした。縁あって、よかった。2016/04/17
YH
0
古き良き時代の日本は良いんだけど、茶臭って・・・。言わんとするところはわかるし、共感もするんだけど、でも、伝統って能だって一緒だし・・・。2013/08/11