出版社内容情報
7世紀末から100年間、異常な頻度で遷都した理由とは? 聖武天皇はなぜ、平城京を忌避したのか? いまだ解かれていない謎が明らかになる。
【著者紹介】
歴史作家
内容説明
人が住まいを替えるとなるとそれなりの覚悟を要する。ところが7世紀末から8世紀末にかけて、20年に一度という異常な頻度で古代の天皇は目まぐるしく住処を替えた。それも、都の機能そのものを転々と遷し、造営途中の宮を捨てて大慌てと思えるような遷都もあったのだ。この意図はどこにあるのか?これら不可解な古代史の謎を気鋭の歴史作家がすべて解き明かす。
目次
第1章 平城京遷都の謎(なぜ平城京は造られたのか;造営途中に捨てられた藤原京 ほか)
第2章 纏向遺跡と磐余宮の謎(三世紀のヤマトに誕生した都・纏向;邪馬台国とヤマト建国 ほか)
第3章 遷宮と天皇(王の住まいの歴史;神社にそっくりな天皇の宮 ほか)
第4章 継体天皇と磐余宮の謎(古代史の謎を解き明かすキーマン・継体天皇;なぜ継体天皇は「磐余」に宮を置いたのか ほか)
第5章 再び平城京遷都の謎(藤原京が短命だった謎のヒントを握る蘇我氏;蘇我本宗家の遺志を継承した孝徳天皇 ほか)
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ。歴史作家。仏教美術に魅せられて足繁く奈良に通い、日本古代史を研究。古代をテーマにした書籍を意欲的に執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
獺祭魚の食客@鯨鯢
39
記紀は天皇家(天孫族)の正統性にそぐわないものは改竄した。天皇家より前に渡来していた氏族は親族になることで生き延びた。 ニギハヤヒ系の物部(スサノヲ)、アメノヒボコ系の蘇我、ユダヤ系の秦は司祭権を天皇に譲り、自らは国土開拓して実利を得た。 北九州の邪馬台国は巫女(卑弥呼)の下で環濠集落で自衛。権威を高めるため魏や晋へ遣使し銅鏡を入手。 ヤマトはこれを攻め滅ぼす。 山幸彦(隼人・猿田彦) は南九州から天孫族と共に新天地を目指し東へ伊勢にたどり着いた。2023/04/13
ふたば
8
自分には話がとっ散らかっていて、主眼となる部分がわかりにくかった。通説を疑うことは、回答の出せない問題を吟味するためのスタート地点。遷都する理由、しなくなった理由を、もう少し整理してみないと内容を理解したとは言い難いな。2023/11/11
九鬼荒神
0
少しネタ切れかなぁ。2015/05/20
ぱーぷる・ばんぶー
0
平安京に落ち着くまでは、しょっちゅう天皇のいる都は違う場所に移動しているんだよね。なぜそんな無駄なことをしなければならなかったのかということの答えが書いてあります。2012/06/26