出版社内容情報
「殺生関白」という人物像は、作為的に貶められたものだった。四国、東北を平定し、近江八幡の礎を築いた勇将の真実を描く。
【著者紹介】
作家
内容説明
紀州雑賀攻め、四国討伐などで軍功を挙げ、朝鮮征討に傾倒する秀吉の影で関白として内政に力を入れた武将、豊臣秀次。「殺生関白」の異名をとり、粗暴で凡庸な武将とされてきたが、果たしてそれは真実なのか?謀反の嫌疑により切腹を命じられ、首は三条河原に晒されるという異様な最期を遂げた秀次の実像を描く。のちの関ヶ原合戦にも影響を与えた勇将の生涯に迫る渾身の一冊。
著者等紹介
羽生道英[ハブミチヒデ]
1935年、大阪府生まれ。近畿大学法学部卒業。日本文藝家協会会員。滋賀文学会名誉会長。滋賀文学散歩の会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りんふぁ
3
もし太閤の親戚でなく、一大名だったら、そこそこの武将になったのかも。なんかもったいない人だ。2014/12/21
玉野ゆうき
1
奥州仕置や尾張転封後の領国の話は殆んど知らなかったので、どんな感じだったか知れて読んで良かったです。 この小説では淀殿と石田三成が悪役に。狡猾でした。2021/05/04
go725
0
豊臣家の滅亡に関して、徳川史観があり、なかなか真実がわからないのは確かですが、私が今まで認識していた秀次とまったく違う人物に書かれており、一読の価値はあると思います。 ただ、現存の資料が少ないせいか、小説全体に広がりが少なく感じられる点が残念でした。2013/09/07
YHユニコーン
0
豊臣秀次のことをあんまり知らなかったので読んでみたが、とっても良い人だったんだなと知った。しかし、他の本では悪く書いてあるのも多いらしいので、そっち系の本も読んでみたい。 しかし、三成はどの本やドラマを見ても腹が立つな。天地人では違ったか。2014/12/11
maito/まいと
0
悲劇の跡取り?秀次の生涯を描いた歴史小説。内政の功績や文化的評価については資料があるせいか強調し、性格・人格についてはやや引き気味で、晩年?の悲劇への過程については、秀次の視点から身を引くかのようなさっぱり描写でやや拍子抜け。美男で茶々の嫉妬を招く・三成と茶々の男女関係など、思い切った設定があっただけに、秀次をもっと持ちあげてもよかったのでは?という気も・・・2011/08/08