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出版社内容情報
時は元禄。突如屍僕(ゾンビ)が江戸の町にあふれだした。その謎を探るべく芭蕉と曾良は江戸を旅立つ。空前絶後の「奥ノ細道」へ。
内容説明
時は元禄。生類憐みの令で知られる犬将軍・徳川綱吉の時代。本所深川で美人で評判の女が突如として従弟の美少年に襲いかかった…。目は血走り、口から涎をたらし、人の生肉を喰らい、「おどろ歩き」をする人々は「屍僕」とよばれ瞬く間に江戸の町にあふれていった。将軍に仕える側用人・柳沢吉保は俳諧師・松尾芭蕉に命じてその謎を探らせようとする。自らを「がらくた」と自嘲する芭蕉は弟子の曾良を伴い血にまみれた江戸を旅立つ。空前絶後の「奥ノ細道」へ。
著者等紹介
森晶麿[モリアキマロ]
1979年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅
14
なんかもうわけわからん。奥の細道をベースに、ゾンビとかホモとか女装美少年とかをてんこ盛りにしてぐちゃぐちゃに掻き回したような作品。黒猫シリーズのうつくしい感じとは全然違って、とにかくカオス。でもこれはこれでなんだか面白い。2014/03/11
miroku
12
表紙を見て、「・・・」。導入部が漫画なのを見て「・・・」。やっちまったかと思ったが、ありっちゃありか・・・。しかし、芭蕉の句とゾンビのいる風景がここまでマッチするって・・・。妙な作家みっけ♪2012/09/10
古槍新垢
8
「L・O・V・E!」という名の地雷原を駆け抜ける気持ちで購入したが、予想以上にカッ飛んでいて爽快かつ笑えた。ちょっとエロさの足りない山風的なノリ。これはもう和製ゾンビロードムービーとしてハリウッドにもっていくべきである。ニンジャもでるしな! 高慢と偏見とゾンビが映画にできるならこれもできるはず。2011/08/17
おとや
7
突っ込みどころ満載……なのだけれどもう芭蕉が人間火炎放射器になったあたりで突っ込むことは放棄した。何でもありの癖に物語内の因果関係はしっかり破綻していなくて、背後関係は意外なほど複雑。キャラクターは人として性格がオカシイくせに皆キャラクターとしては破綻しておらず魅力。何が言いたいかというと、めちゃくちゃなのにしっかり計算されていて面白いってこと。2011/08/22
メロン泥棒
7
すばらしい。このメチャクチャさこそがゾンビ物の真骨頂。江戸時代を舞台にしたBLイラストの様なイケメン芭蕉に、女装少年に、そしてゾンビ。正直、わけわからなかった。もしかして、俳諧と徘徊をかけているのだろうか。しかし、一番の驚きは第1回アガサ・クリスティー賞を受賞作家のデビュー作がこれという事だ。2011/08/21