出版社内容情報
漱石作品にちりばめられた怪談ばなし名品集。
「百年前に殺された小僧の復讐」「首吊りをいざなう松ノ木」「豚の呪いに殺された男」等、“怪談”の名手でもあった漱石の魅力再発見!
人間の深い心理を描き、日本近代文学史上屈指の文豪と言われる漱石は、ホラー小説の名手でもあった!
▼本書は、ショートショートや長編小説、エッセイなどの漱石作品の中から、ホラー・オカルト色の強いエピソードを集めた名品集である。
▼霊魂、妖怪、魑魅魍魎、恨み、呪い、恋心などをテーマに、夢の中で語られた10の怪奇なストーリーを集めた傑作『夢十夜』。漱石の出世作『吾輩は猫である』の中の、一癖も二癖もある登場人物たちが語る、妖しくも艶やかな体験談。何気ない日常のすぐそばにひそむ闇と幻想と死の世界を淡々と描写した『永日小品』。子のない夫婦、宗助と米の悲しい運命を描いた、漱石三部作の一つ『門』。危篤を脱した漱石が入院先で出逢った、謎の隣人のことを綴ったエッセイ『変な音』。男と女の魅かれ合う恋心を描いた、淡く切なく妖しい明治の恋物語『趣味の遺伝』。
▼エンターテインメント性に溢れつつも、存分に恐ろしい漱石の「怪談」を堪能する!
●まえがき
●『三四郎』より
●『夢十夜』
●『永日小品』より
●『門』より
●『硝子戸の中』より
●『変な音』
●『吾輩は猫である』より
●『思い出す事など』より
●『趣味の遺伝』
内容説明
文豪・漱石はホラー小説の名手でもあった!本書は、ショートショートの傑作として知られる『夢十夜』のほか、『吾輩は猫である』『三四郎』『門』などの長編や『硝子戸の中』『変な音』などの随筆の中から、ホラー色の強いエピソードを抜粋。「幽霊になりそこなったこと」「人の運命を背負う猫」など、エンターテインメント性溢れつつも存分に恐ろしい漱石の「怪談」を堪能する。
目次
『三四郎』より
『夢十夜』
『永日小品』より
『門』より
『硝子戸の中』より
『変な音』
『吾輩は猫である』より
『思い出す事など』より
『趣味の遺伝』
著者等紹介
夏目漱石[ナツメソウセキ]
慶応3(1867)年、東京生まれ。東京帝国大学卒業後、愛媛県尋常中学校(松山中学校)、熊本の第五高等学校などで英語を教える。明治33(1900)年、英国ロンドンに留学。帰国後、明治36(1903)年から第一高等学校、東京帝国大学英文科講師となる。明治38(1905)年、『吾輩は猫である』を発表。以後、『坊ちゃん』『草枕』『野分』などの中篇小説を発表。明治40(1907)年、教鞭を辞し、朝日新聞社に入社。『虞美人草』『坑夫』などを連載し、翌明治41(1908)年より、三部作『三四郎』『それから』『門』、後期三部作『彼岸過迄』『行人』『こゝろ』などを連載する。大正5(1916)年、胃潰瘍の悪化で急逝。執筆中だった『明暗』は未完となる
長尾剛[ナガオタケシ]
東京生まれ。東洋大学大学院修了。作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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行加
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donky
いくっち@読書リハビリ中
蛸