出版社内容情報
尼将軍・政子の生涯を現代的視座から読み解く。
日本史上、初の女性リーダーとして政治の頂点に君臨した北条政子。尼将軍・政子の激動の人生を、現代的視点から読み解いた歴史読み物。
鎌倉幕府を設立した源頼朝の正室・北条政子は、「尼将軍」と称され、日本の歴史上で初めて、権力の中枢にあって自ら組織を統率した女性である。男性優位の武家社会にありながら、政子が「女性トップ」として活躍できた理由とは――。
▼平治の乱(1159年)で敗れ、伊豆で流人生活を送っていた頼朝との出会いを機に、陰に陽に幕政に関わっていく政子。富士川の戦い(1180年)に勝利した頼朝が関東支配を掌中に収め、政子は「御台」となった。頼朝の急死後は「尼御台」と呼ばれ、執権となった父時政や弟時房らと共謀し、北条一族による幕府支配を磐石なものとしていく。そして1219年、京都から下向した幼児・三寅(後の四代将軍・藤原頼経)を後見し、晴れて「尼将軍」として鎌倉幕府の頂点に君臨する。
▼源平の騒乱、承久の乱を経て、激動の幕府草創期に権力を独占していく政子。その生涯を現代的な視座から追いかけた歴史読み物。
▼文庫オリジナル。
●第一章 頼朝との出会い
●第二章 父、時政との野望
●第三章 頼朝の急死
●第四章 息子、頼家との相克
●第五章 幕政の実権掌握
●第六章 承久の乱
内容説明
武家政権の礎である鎌倉幕府を設立した源頼朝の正室・北条政子。「尼将軍」と称された彼女は、日本の歴史上で上めて、権力の中枢にあって自ら組織を統率した。男性優位の武家社会にありながら、政子が「女性トップ」として活躍できた理由とは―。源平の乱、後鳥羽上皇ら公家との対立など、激動の時代を駆け抜けた政子の波瀾の人生を、現代的な視座から追いかけた歴史読み物。
目次
第1章 頼朝との出会い
第2章 父、時政との野望
第3章 頼朝の急死
第4章 息子、頼家との相克
第5章 幕政の実権掌握
第6章 承久の乱
著者等紹介
童門冬二[ドウモンフユジ]
本名、太田久行。1927(昭和2)年、東京生まれ。東京都立大学事務長、東京都広報室長・企画調整局長・政策室長などを歴任。79(昭和54)年、美濃部亮吉東京都知事の退任とともに都庁を去り、作家活動に専念する。都庁在職中の経験をもとに、人間管理と組織運営の要諦や勘所を歴史と重ね合わせた作品で、小説・ノンフィクションの分野に新境地を拓く。『暗い川が手を叩く』で第43回芥川賞候補。99(平成11)年春、勲三等瑞宝章を受章。日本文藝家協会会員、日本推理作家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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