内容説明
桶狭間、天王山、関ヶ原…。戦国の名勝負の末、「敗者」の烙印を押された英傑たちの脳裏には、一体何が去来したのか―。本書は、敗戦を糧に天下人にまで昇りつめた信長、秀吉、家康をはじめ、奇襲に討たれた今川義元、裏切りに散った柴田勝家など、戦国に名立たる「敗軍の将」18人を採り上げ、それぞれの「言い分」を紹介。「通説」の裏に隠された真相に迫る歴史読み物。
目次
1 負けて生命を落とした武将たち(桶狭間の戦い 数におごり、信長の奇襲に討たれた駄目大名 今川義元―信長の手本となった「海道一の弓取り」;長良川の戦い 呆気なく自分の息子に殺された美濃の大まむし 斎藤道三―娘婿・信長に新時代を託して、波瀾の生涯の幕をおろす;厳島の戦い 主君殺しのすえ、毛利元就に誅殺された逆臣 陶晴賢―複雑な家中の政争も事情の一つ ほか)
2 勝ち目のなかった「悲しい対戦」(賎ヶ岳の戦い 主導権をとれずに敗北した“北陸の蛮将” 柴田勝家―前田利家の裏切りをゆるし、豪快に散る;長篠の戦い 無敵軍団をひきいながらも敵の罠にはまった信玄の後つぎ 武田勝頼―真っ向から戦う者のみが真の勝者である;月山富田城の戦い 知将・元就の謀略にほろぼされた尼子家最後の当主 尼子義久―“万物流転”を心にきざみ、ひっそりと余生を生きる ほか)
3 あの成功者たちの大敗北(上田原の戦い・戸石崩れ 老将・村上義清に喰らった二度の大敗北 武田信玄―敗北も利して教訓とする名将のしたたかさ;金ヶ崎の退き口 苦汁を飲まされた“戦国のカリスマ” 織田信長―危機一髪の撤退で「英雄の器」を証す;小牧・長久手の戦い 家康に戦術面で翻弄された天下人 豊臣秀吉―「負けて勝つ」を地でいく ほか)
著者等紹介
岳真也[ガクシンヤ]
1947年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、同大学院社会学研究科修了。66年、学生作家としてデビュー。現在、法政大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
yamakujira
Masa03