内容説明
「悪人正機」など、親鸞の大胆な教えを今日に伝える『歎異抄』―。単なる仏教書ではなく、現代人が抱く悩みや不安、とくに死生観について時代を超えて導いてくれる書でもある。本書は、小説・放送の世界で一時代を築いた人気作家が、阪神・淡路大震災を機に「人間は何故生きるのか」という根源的な問題の答えを、「煩悩とは『好奇心』である」など、『歎異抄』に求めた人生の道標である。
目次
1章 人は何処から来て、何処へ行くのか(古典は未来を語る;苦労知らずの尊さ;死にゆく者が教えること;死アル者ハセイズ)
2章 心をどこに置けば幸せになれるか(師弟とはなにか;煩悩の恩恵;“夢”と“欲”について;信心とはなにか;自分の“根の部分”を見つめること)
3章 なぜ、自分は生きているのか(悟りについて;縁のもつ深さ;人生は卍と凶の競ぎ合い;生きている意味)
4章 心安らかに生きるには(『歎異抄』に心奪われるまで;人はみな釈尊に救われる言葉の底にあるもの;なにを知るために生きているのか)
著者等紹介
藤本義一[フジモトギイチ]
作家。1933年、大阪生まれ。大阪府立大学経済学部に在学中から執筆活動に入る。58年に宝塚映画に入り、脚本を執筆、川島雄三監督に師事する。65年より人気番組「11PM」の司会を25年間務める。74年『鬼の詩』で直木賞を受賞。豊富な経験に基づく人間への洞察力と人生を愉しむ知的自由人としての魅力は、多くの人をひきつけてやまず、その活躍ぶりは周知の通り(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
-
- 和書
- 岩波女性学事典