内容説明
大和の土豪として戦塵にまみれながら、剣聖・上泉伊勢守の門弟となり、柳生新陰流を立てた石舟斎宗厳。豊臣政権下で没落した家を再興し、将軍家兵法師範として治世に生かす剣の道を歩んだ但馬守宗矩。傑出した才能に導かれ、「負けぬ剣」を追求した十兵衛三厳。戦国の争乱から江戸の泰平へと移り変わる時代の中で、それぞれに「剣」を極めるべく歩み続けた兵法者三代を描く力作長編小説。
著者等紹介
嶋津義忠[シマズヨシタダ]
1936年、大阪生まれ。1959年、京都大学文学部卒業、産経新聞入社。化学会社代表取締役社長を経て、作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こ86
0
周りの大きな勢力に翻弄されながら、自分たちの道を探し続ける集団としての柳生の形が見れたのがよかったです。 十兵衛はあれは案外幸せな生き方ではないのかなと思えた。 苦しいことも多い人生だけど。 あと10年生きていたら、とは思いましたが…。2015/04/08
nur1202
0
やはり宗矩が印象薄い感じになってしまいますね。まわりを取り巻く登場人物の方が印象深いです。石舟斎の若い頃の話などはあまり見かけないので、興味深く読めました。2009/12/20
maito/まいと
0
柳生一族の物語としては、かなりレベルが高いのではないだろうか。石舟斎の苦悩・宗矩の決意・十兵衛の意志が1つの流れとして見事に描かれていたと思う。欲を言えば十兵衛の最期は、もう少しはっきり描いて欲しかったかも・・・2009/10/20