内容説明
伊達政宗が「梵天丸」と称した幼少時代から、傅役として己の生涯を捧げた片倉小十郎景綱。人取橋の合戦や摺上原の戦いなど、伊達家の決戦場で常に政宗の側にあり、その冷静な大局観から幾多の危難を救ってきた。政宗が奥州の覇者となった後はさらに固い絆で結ばれ、天下人の秀吉の引き抜きも頑として拒んだ。その姿は“忠臣の鑑”と謳われた。戦国随一の補佐役を描く力作長編小説。
著者等紹介
近衛龍春[コノエタツハル]
1964年、埼玉県生まれ。大学卒業後、暫しオートバイレースに没頭。その後、通信会社勤務を経て、フリーライターに転職。『時空の覇王』(ベストセラーズ)で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佳乃
31
伊達政宗公よりも10歳上の片倉小十郎景綱。彼あっての政宗公であり、政宗公あっての景綱・・・という感じでしょうか。益々、景綱様が好きになりました。読みながら色々と調べて意外なことも判明。景綱さまの病って・・・口が裂けても言えない・・・2017/12/19
BIN
8
伊達政宗の片腕というか右目の片倉小十郎景綱。伊達輝宗のときに政宗の傅役になるも俸禄が増えないから出奔しようとしていたとは、それを止めた姉の喜多は偉い。序盤は若干情けなくもあるが、その後は先見の明がありまくる人物として描かれる。普通にスタンダードな小十郎というか政宗ものだったと思います。それにしても最上義光を「よしみつ」とルビが触られているのは気になってしょうがない。10年以上前の作品だからしょうがないかもしれませんが。喜多つながりで義理の兄の鬼庭綱元にはもっと登場してほしいところ。2018/12/01
MIKETOM
5
現代も全く同じだが、人間関係は相性が大事。まして命のやり取りをする時代の主従ならなおさら。ということで、政宗と景綱の絆は理想的だった。ともすれば血気に逸り勝ちな政宗の手綱をうまく操りながら大大名にまで上り詰める補佐役を全うした。どちらが欠けても不可能だっただろう。天の時と人の和がうまく嚙み合った稀有な例。政宗は仙台のイメージだが、実際は米沢(山形)→会津(福島)が本拠地だった。蘆名との闘いは熾烈を極め、歴史がちょっと違えば蘆名が奥州の覇者だったかもしれない。伊達でよかった。ちなみに、伊達政宗はB型です。2022/12/30
hiyu
3
実をいうともう少し心情を垣間見たかったというのが本音。事実の羅列というか、記述のように見えてしまった部分があるのも残念。政宗もそうだが、偉大な父親の息子の立場が個人的により見てみたかった。2024/09/23
おそばやさん
3
2018年2冊目読了。2018/01/28
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