出版社内容情報
星野道夫の写真を新編集したシリーズ第3弾。
星野道夫が遺した写真と文章を新編集したシリーズ第3弾。美しく厳しいアラスカの自然は、楽園だった。文庫化に際し、新写真も収録。
アラスカを見つめつづけた故・星野道夫が遺した写真と文章を新編集したMichio's Northern Dreamsシリーズ3作目の文庫化。1996年に急逝してから10年近く経つ現在でも、多くの人々が、その比類のない作品世界に魅せられつづけているのはなぜだろうか。
▼本書では、アラスカの厳しい自然が一方で持っている温かな表情を収録。やわらかな四月の風が、張りつめた冬の大気をゆっくりとほぐしてゆく瞬間。束の間の夏を生き生きと動き回る動物たち。地の果てのような谷で、次々につぼみを開かせる花々。半年の間凍りついていた川が、ある日、ボーンという爆発音とともに割れて、いっせいに流れ出すとき。アラスカの過酷な自然は、人間や動物だけでなく、すべての生き物にとって「楽園」なのだ。
▼強い者も弱い者もすべてを包容する自然の大きさに希望を感じる一冊。
▼本シリーズの既刊『オーロラの彼方へ』『ラブ・ストーリー』も発売中。
内容説明
魂を揺さぶる写真と言葉の数々、今よみがえる星野道夫の世界。文庫化に際し、新写真も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
piro
32
写真とエッセイの一節から編纂されたシリーズの3冊目。極北の美しい自然、崇高さを感じる動物達の存在感。ああ、やはり何度見ても、読んでも星野さんの写真や言葉は私の心に静かな感動をもたらしてくれる。「目に見えるものに価値を置く社会と、見えないものに価値を置くことができる社会の違いをぼくは思った。そしてたまらなく後者の思想に魅かれるのだった。」同感。2022/05/21
鴨ミール
20
一度も会ったことがないのに星野道夫さんのことはとても身近に感じてしまう。亡くなった時はショックだったけれど、彼の伝えようとした言葉はたくさん残されています。彼の撮影して写真も好きです。疲れはてたとき、必ず開く本です。生きているもの、それが人間でなくても植物にでも動物にでも、大きな愛をもって生きた人だと思う。2015/07/16
Kiro
12
大自然の写真を見ていると胸踊る、ワクワクする、心の中に自然が入ってきて、社会の檻に似合うように設えられてきた心がどーんと広くなってゆくのを感じる、なのに心は落ち着いてゆく。僕は自然が大好きです、というのを改めて感じさせてくれた本。2021/04/04
ユウユウ
1
☆32024/10/24
とらりん
0
著者の最期と思い合わせると、文章のいろんな箇所が、胸に深く沁みる。自分の最期に関して、予感のようなものがあったんだろうな。2016/12/20