PHP文庫<br> 本多作左衛門―「信念」を貫く男の生き方

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PHP文庫
本多作左衛門―「信念」を貫く男の生き方

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569664354
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

汚れ役に徹した本多作左衛門の生き様を描く。

戦国時代の気風を失った武士が幅をきかせる時代、頑固者の作左衛門にはその気風が許せない。あえて「汚れ役」に徹した男の一生を描く。

本多作左衛門は、日本一短い手紙として有名な「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」を書いた武将として知られている。彼が生きた時代は、戦国の世から泰平の世へと、価値観が激変した時代。時代が変れば、時代が求める価値観に沿うように生きるのが常識的な考え方だが、いつの世にもその器用さに欠ける人物はいるものである。本書の主人公、本多作左衛門が、まさにそれに当る人物だった。

▼「一筆啓上云々」の手紙でもわかるように、簡にして要を得る言動こそ武将の生き方と信じて疑うことを知らなかった「気骨の男」。是を是とし、非を非とする作左衛門の生き方は、いつしか「頑固者」として周囲の者の目に映るようになっていった。「聞き分けのよさ」が幅をきかす時代に、「君(主人)、君たらざれば、臣(部下)、臣たらず」の精神を貫いたのである。

▼その場の空気、周囲の目を気にしがちな現代人にっとて、自分の真実を考えさせられる一冊である。

●第1章 戦国の頑固者 
●第2章 家康と三河武士 
●第3章 武力の時代から政治の時代へ 
●第4章 天下への道 
●第5章 頑固者の美学

内容説明

本多作左衛門は、日本一短い手紙を書いた戦国武将である。「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」。簡にして要を得た手紙。ここに作左衛門の気骨がうかがわれる。しかし、時代が変われば、時代に合った生き方が求められる。作左衛門は「生き方」を変えられなかった。「頑固者」といわれる所以だ。その「頑固一徹の美学」に生きた男の一生とはどのようなものであったのだろうか。

目次

第1章 戦国の頑固者(ホトケとオニの組み合わせ;筋を通すどちへんなし;「おれは友を失い、家康公は人を失った」;秀吉の母をふるえあがらせる)
第2章 家康と三河武士(家康の巧妙な人心掌握術;家康、ついに屈服す;屈辱をのりこえさせる頑固さ;秀吉との微妙なかけひき)
第3章 武力の時代から政治の時代へ(信長と秀吉と家康;政治家、秀吉と政治家、家;政治の時代)
第4章 天下への道(戦国時代の政治理念;東国武士と政治力;敵からも学んだ家康;天下人秀吉を敵にまわす;北条一族の底力)
第5章 頑固者の美学(忠義のつもりが不忠になる;船底の浸水;トカゲのシッポ切り;子ガメのために親ガメも異動;頑固者の末路)

著者等紹介

童門冬二[ドウモンフユジ]
本名、太田久行。1927年(昭和2)生まれ。東京都立大学事務長、東京都広報室課長、広報室長、企画調整局長、政策室長を歴任。1979年(昭和54)、美濃部都知事の引退とともに都庁を去り、作家生活に専念。在職中に培った人間管理と組織の実学を、歴史と重ね合わせ、小説、ノンフィクションの世界に新境地を拓く。『暗い川が手を叩く』で第43回芥川賞候補。日本文芸家協会ならびに日本推理作家協会会員。1999年(平成11)、春の叙勲で勲三等瑞宝章を受章
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