出版社内容情報
謎多き生涯を緻密な検証と大胆な推理で描く。
「36人斬り」の仇討ちで有名な又右衛門。だが40年余りの生涯は謎に包まれている。緻密な検証により人物像を大胆に捉え直す力作。
日本三大仇討ちの一つである「伊賀越えの仇討ち・鍵屋の辻の決闘」――巷間伝わる「荒木又右衛門36人斬り」の仇討ち劇である。ところが、史実は外様大名と旗本の対立という政治的背景をもつ抗争であり、義弟・渡辺数馬の助太刀人として加担した又右衛門側<4人>と河合又五郎ら仇人側<11人>との対決であった。
▼この決闘で歴史に名をとどめることとなった又右衛門、実は彼の40年余りの生涯は漠とした霧の中にあって、鍵屋の辻でほんの一瞬スポットを浴びただけなのだ。伊賀荒木村に生を受け、柳生心陰流の剣を学ぶ。仇討ち成功の4年後に鳥取藩池田家にお預けの身となり、鳥取に入った17日後、「荒木又右衛門急死」の報が藩庁より公表された。史実として残るのはこの程度であり、死の真相も明かされていない。
▼本書は、わずかに残る史料等の緻密な検証から、これまで描かれてきた又右衛門像を大胆に捉え直した力作である。
▼文庫書き下ろし。
●阿修羅の子
●赤鬼山人
●太鼓試合
●仮の縁
●遠雷
●決闘、鍵屋の辻
●梢の声
内容説明
日本三大仇討ちの一つ、伊賀上野鍵屋の辻の決闘―巷間言われる「又右衛門36人斬り」の仇討ち劇である。だが史実は外様大名対旗本という政治的対立を背景に、義弟の助太刀人として加担した又右衛門側4人と仇人側11人の対決であった。この決闘で歴史に名をとどめた又右衛門、実はその生涯は謎に包まれている。本書は緻密な検証により大胆に又右衛門像を捉え直す力作である。
著者等紹介
黒部亨[クロベトオル]
1929年、鳥取県生まれ。日本文芸家協会会員
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