出版社内容情報
人口が減少する社会への問題と処方箋を提案。
2007年問題をはじめ、人口減少は年々問題が顕在化していく。マクロ分析からミクロの現場の取材まで、これからの日本の方向性を論じる。
人口減少はこれまで人類があまり経験したことのない問題だ。2005年に初めて出生数よりも死亡数が上回り、減少に転じた。当初は数万人程度だが、2020年代には毎年70万人規模で減少していくという。
▼2007年、大学は全入時代になり、電車の通勤・通学も減りはじめるだろう。食品もお酒も日用品も需要が減り、いずれ住宅もあまり始めるにちがいない。現役世代には税や年金の負担が増え、手取り額が減っていくはずだ。こうした時代に、日本は国としてどういう対策を打つべきなのか。われわれはどのような人生設計を立てればよいのか。
▼そこで、本書ではデータと取材で分析した。第1部は統計資料をもとに、次代の方向性を占った。第2部は共同通信人口減少問題取材班によりここ1年間にわたって取材され発表された原稿を掲載した。つまり、マクロとミクロから人口減少問題にメスを入れた。企業、学校、自治体、そしてあなたにも必ず関係する問題なのだ。
【第1部】データが示す人口減少の大問題
●第1章 あなたの手取りが半分になる日
●第2章 あなたの暮らしはどう変わるのか
●第3章 なぜ、女性は子供を産まなくなったのか
●第4章 世界は人口減少問題にどう対応しているか 【第2部】明日に架ける ――人口減少時代
●第5章 争奪戦が始まる
●第6章 「第3の開国」
●第7章 産まないの、産めないの
●第8章 この地で生きるために
●第9章 たそがれの向こうに
●第10章 変わる家族
●第11章 未来への提言
内容説明
2005年は日本の人口が2万人も減った歴史的な年であった。出生率も1.25と増える気配がない。すでに顕在化している少子高齢化、人口減少で日本の社会はどうなってしまうのか。“第1部”ではその実態をまずデータでつかみ、処方箋を考える。しかし、経済統計やデータからわかることには限界がある。そこで、“第2部”では出産や育児、労働の現場でいったい何が起こっているのか。取材から垣間見える日本の現状と未来を探った。
目次
第1部 データが示す人口減少の大問題(あなたの手取りが半分になる日;あなたの暮らしはどう変わるのか;なぜ、女性は子供を産まなくなったのか;世界は人口減少問題にどう対応しているか)
第2部 明日に架ける―人口減少時代(争奪戦が始まる;「第3の開国」;産まないの、産めないの;この地で生きるために;たそがれの向こうに;変わる家族;未来への提言)
著者等紹介
高橋乗宣[タカハシジョウセン]
1940年広島県生れ。東京教育大学大学院博士課程修了。大学講師を経て、(株)三菱総合研究所に入社。主任研究員、主席研究員、参与、研究理事、顧問を歴任。明海大学教授を経て、相愛大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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