PHP新書<br> 「責任」はだれにあるのか―人間学アカデミー〈4〉

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「責任」はだれにあるのか―人間学アカデミー〈4〉

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569646275
  • NDC分類 151.2
  • Cコード C0230

出版社内容情報

責任とは何か。その不条理性を哲学的に論考。

人は「責任」をどう引き受けるべきか。イラク人質の「自己責任」論争やJR事故などを題材に哲学的に論考。合理を越えた仕組みを解明する。

最近わが国では、企業の社会的責任、政治家の責任、事故を起こした者の責任など、責任を追及する声がひときわ高まっている。だが、いったい「責任」という概念はいかなる根拠に基づいて建てられているのか。正しい責任のとり方とは。人は責任をどこまで負えるのか。

▼JR脱線事故やイラク人質の「自己責任」論争、戦後世代の「戦争責任」など公共的な問題から、男女、親子における個別の責任問題までを人間論的に考察。被害者─加害者というこじれた感情をどう克服するか。

▼さらに、哲学は責任をどう捉えていたのかについても論考する。丸山真男の「無責任体系」、ヤスパースの「罪」の概念、カントの『道徳形而上学原論』における定義、等々。

▼著者は、法や倫理では割り切れない「責任」の不条理性を自覚しながら、共同社会が共有する「人倫感覚」がどのようなものかを推し量ることが大切であると説く。「求められる責任」と「感じる責任」を真摯に追及した書である。

[プロローグ]なぜ「責任」を論じるのか 
[第1部]責任はだれにあるのか――自由主義社会における「責任」 
●第1章 法的責任以前の責任とは (1)性関係における男女の責任 (2)学校と教師の責任 (3)少年犯罪における親の責任 
●第2章 責任は免除されるのか (4)大人と子どもの責任の違い (5)刑法第三九条について 
●第3章 集団責任と自己責任 (6)メディアの責任と風評被害について (7)イラク人質問題と「自己責任」について 
●第4章 国家と国民の関係における責任 (8)近代国家における責任 (9)戦後国民に戦争責任はあるのか (10)昭和天皇の戦争責任を考える 
[第2部]「責任」とは何か――その原理を探る 
●第5章 「責任」を論じることの難しさ 
●第6章 哲学は「責任」をどう考えてきたのか 
●第7章 責任の原理 
[エピローグ]自由と責任の関係について――偶然性の承認 

内容説明

何か不祥事が起こるたびに責任追及の声が高まっている。政治家、企業、マスコミ、学校が悪い、と。だが、そもそも「責任」とは何か。正しい責任のとり方とは。人は責任をどこまで負えるのか。JR脱線事故やイラク人質の「自己責任」論争、「戦争責任」など公共的な問題から、男女、親子における個別の責任問題までを人間論的に考察。被害者―加害者というこじれた感情をどう克服するか。法や倫理では割り切れない「責任」の不条理性を浮かび上がらせる。「求められる責任」と「感じる責任」を真摯に追究した書。

目次

なぜ「責任」を論じるのか
第1部 責任はだれにあるのか―自由主義社会における「責任」(法的責任以前の責任とは;責任は免除されるのか;集団責任と自己責任;国家と国民の関係における責任)
第2部 「責任」とは何か―その原理を探る(「責任」を論じることの難しさ;哲学は「責任」をどう考えてきたのか;責任の原理)
自由と責任の関係について―偶然性の承認

著者等紹介

小浜逸郎[コハマイツオ]
1947年横浜市生まれ。横浜国立大学工学部卒業。批評家。家族論、教育論、思想、哲学など幅広く批評活動を展開。国士舘大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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